人材配置、AIで最適化はどこまで可能?
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最適人員配置には2つのハードルがあります。
一つは、業務定義もスキル定義もあいまいなので、そもそもどうやってマッチングすればよいか決まりません。勤怠や人事評価データだけではほぼ無理です。
二つ目は、ミスマッチ総和を最小化すれば、全体のパフォーマンスが最大化するという、最適化への幻想です。全員が微妙にミスマッチな結果に陥りがちです。これではモチベーションが下がるだけ。
業務とスキルを可視化することと、ミスマッチゼロのポジション数を最大化した上で不足人員を中途採用したり逆に余剰人員を解雇すること。これを経営が思い切ってできる場合だけ、人材配置のAI最適化が有効となります。
でも、現在の日本企業では難しいでしょう。うーん、こういう議論で意外と欠落するのは、何を最適にするのかは、「人間」の役割であること。AIは、最適にしたいものに向かって、計算するだけ。
AIより、何を最適にするか考える人への依存度が高い点である。人材は他の経営資源である物や金と違って、事実の情報だけでは計り知ることはできません。
なぜならば人のエネルギーは、その人の大切にしている価値観や目的からくるものであり、データ上で適正だからといってそこにやる気がセットかは別の話であり、そこでマッチさせたところでやらされではその人の本当のパフォーマンスは発揮できないのではないでしょうか。
そもそも、価値観や大切にしている目的なども向き合う機会がなく本人ですらわからないのですから。