【必見】なぜ人は情報の本質を見抜けないのか
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特に大きな意思決定をする際、または意思決定に関わる人数が多ければ多いほど、「直感」で物事を判断することは難しいです。
一般的に中間管理職の方々は(私も含め)、「経営陣が意思決定できるようにとにかくデータや結果などのファクトを出せ」と言われるはずです。
物事に直接的に対峙している当人にしか分からない感覚的なものを、どのようにファクト化していけばいいのか、また、溢れる大量の情報の中から何を重要な材料として判断していけばいいのか。
情報の本質を見抜く力は全てのビジネスマンに必要な能力だと思います。今回この記事を書かせていただきました。このテーマで連載を書けることは、私にとってとても意味深いことでした。
私は研究者・ジャーナリストとして、主に経済・経営・社会現象の取材・研究を十数年行ってきましたが、その過程は数字との格闘そのものでした。数字(定量データ)なくして、事実や真実は把握できません。ただ、数字がある場合でも、事実や真実が容易にわかるわけではない。
むしろ、計量の仕方、用い方によっては、その数値に引きずられてしまい、実態の理解から遠ざかってしまうこともあり得ます。
いまはビジネスにおいても、データドリブンの重要性が増してきていると思います。そのようなデータが豊富にある環境下であっても、よい分析を導くことはじつは意外に難しく、世間一般での印象よりもセンスが問われるものでもあります。
数字(定量データ)があることで安心してしまい、安易な分析をしてしまったり、解釈が理に適っていないようでは、重要な場面で大事な意思決定を誤ってしまいかねません。
この連載では、定量データ分析に関する典型的な注意点にフォーカスして、身近な例を用いて平易に解説していきます。その多くは私が実際にミスに直面し試行錯誤を重ねながら感じ取り身につけてきたものですが、肩肘を張らずに出来るだけ楽しく気軽に読んでいただけるようにも砕心しました。
読者のみなさまが今後、数字をより立体的に捉えてられて、実態を背景から見据え、よりよい意思決定をしていただける、その一助になるようでしたら大変嬉しく存じます。
最後に、私がこれまで仕事でお世話になった皆さまに感謝申し上げます。「ラストストロー現象」
重い荷物を背負ったラクダにワラ1本乗せてそのラクダが倒れてしまった時、その真因はワラではなく、重い荷物にある。
目先の現象に囚われず、真因を見極める目を持つことが大切との教え。注意しましょう。