売上減でも利益はアップ、セブン東大阪の時短店 PLを読み解く
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注目のコメント
1.売上の落ち込みが、おそらく想定よりもひどい
2月はマスコミや野次馬が押し寄せた月なので、この店舗にとっては異常月です。しかし、営業日数が31日の3月の売上が営業日数28日の2月よりも低いのはヤバイ。2月売上1495万円(53.4万円/日)、3月1488万円(48万円/日)、前年3月1853万円(59.8万円/日)。この店舗は午前1時~午前6時までの5時間閉店しています。前年度に比べ11.8万円売上が減っていますが、客単価600円として、195人の客数減です。この5時間で195人減は、客数は通常ありません。ベースが確実に落ちています。無論、近隣に競合ができている可能性もあるので、現状の数値が減り過ぎとは断言できません。しかし、NPの特集記事で、オーナー自身が自店の売上は61万程度と言っているので、48万円は深夜営業時間以外でも、売上が大きく減少していることを示しています。
2.人件費は相変わらずの低さ(おそらく4月の利益は3月対比で減ります)
冒頭の写真を見ると、3月の利益が2月対比で順調に伸びているように見えます。でもそれ当たり前。2月の営業日数は28日、人件費は31日。3月は営業に数は31日、人件費は28日。この売上の減少を続ければ4月は3月対比で利益は減ります。
そもそも、3月の人件費75万円。仮に時給が950円だったとして、1日あたり28.2人時です。おそらく早朝から昼過ぎまでの7-8時間は2人従業員さんがいますが、それ以外は全時間帯で1人しか従業員さんがいない状況。相当な時間をオーナーさんとご子息が働いています。
3.仕入れ金額
個人的に気になったのは下記
「松本さんは、仕入れ減と値引きで廃棄を減らすことを選択。結果、3月の廃棄額は前年から12万円減って、14万円で済んだ。」
勘違いしている人も多いですが、粗利は
「売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高 - 期末商品棚卸高」を使い計算します。
つまり、仕入れ金額を減らしたら場合によっては粗利は上がり、原価は下がります。過剰な仕入れはもちろんいけませんが、過剰に仕入れを減らす事もいつまでもできません。もちろん機首と期末在庫金額が不明なので何とも言えませんが。
結論
一般小売業の原則から見て、手放しで現状を推奨できる数値ではありません。
※数値若干誤りありましたので修正しました。井口さんのコメントが分かりやすいですね。
消費者目線からすると品数が少ないと分かっている店舗は選択肢の中で選ばなくなっていくことが多いです。
ただ立地上そこしかない場合は別ですが近くに候補があれば品数が揃っている方に行きますね。
個人商店よりも大手コンビニを選択する理由は僕の場合はどこにでも期待した品があるというところにあるので、仕入れを減らして利益が上がるというのは短期的には良くても長期的に見た時に顧客離れが起きると経営的には危険なんじゃないかなと思ってしまいます。