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【安田純平拘束事件】解明された事実と残された謎を追う

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    イドリブ県は、今やシリア内戦の要になっています。反アサド政府の諸勢力に残された最後の主要な支配地域です。イドリブ県にはトルコ軍が進駐しており、反政府の諸勢力もトルコ政府から支援を受けて統合されることで、まとまった勢力を保っています。
     シリア内戦は、アサド政府軍とそれを支援するイラン、ロシア、レバノン、イラクの軍隊とシリア人の地域住民たち、イスラーム国を名乗る勢力、アル=カーイダ、クルド人勢力などの間で戦われてきました。これらの勢力の間でまだ戦闘は続いており、今後大きな動きがイドリブ県から起きる可能性も高いです。
     こういった情勢について、欧米諸国の政府、特に米英仏は高い関心を持っています。現地に人も送り、協力者をつくり、躍起になって情報収集活動をしています。シリア情勢次第では今後ヨーロッパにさらに数百万人の移民難民が押し寄せるということも考えられます。それを止めるためであれば、軍隊を送ってシリアに新しい政府をつくる、ということを言い出す人間も米英仏にはいるし、多大なコストをかけて検討もされています。
     一方、日本でインテリジェンスといえば、最も調べられている外国は北朝鮮のことでしょう。戦前はソ連と中国を調べることに陸軍を中心に莫大なコストがかけられましたが、そういった機能はほぼ失われました。日本は結局、世界中で利権を確保してそれを政府が軍事力と外交とインテリジェンスで維持する、という国ではなくなっています。北朝鮮のことくらいしか調べない、地域に活動を限定した国になっていくでしょう。マレーシア政府がシンガポールとタイとインドネシアのことくらいしか調べないのと同様です。欧米や中国に伍して彼らと利権を取り合ったり、恩を売って取引していくのであれば、彼らが持つのと同様の情報は必要です。


  • 暦オタ・ガジェオタ・ミリオタ・時々謎のPro Picer

    ご当人のお話は貴重だとは思いますが、同時に肝心なところを巧みに隠し、誘導しようという意図を感じました。

    まず安田さんがシリア入りされた2015年6月は、3月22日から始まった攻勢で、ファトフ軍がイドリブ県全域を制圧した時期です。
    従って自治を始めた反政府組織を取材したいというその対象はファトフ軍に間違い無いわけですが、そのファトフ軍の主力はヌスラ戦線とシヤーム自由人イスラム運動で、両方ともれっきとした「アルカイダ系組織」です。

    そしてヌスラ戦線のリーダー、アブ・ムハマド・ジャウラニこそイラクで香田さんを殺害したイラクの聖戦アルカイダ組織の大幹部に他なりません。

    ところがこのインタビューの文脈では、何故かアルカイダのアの字もなく、あたかもISに対抗して反政府組織が自治を始めたような印象を受けるようなものとなっています。
    しかも用語の解説さえ同じようなニュアンスです。

    又本文でも常岡さんが指摘している通り、このイドリブでこれほど長期に、又大掛かりに人質作戦を取れる組織はヌスラ戦線以外考えられないと思いますが、どういうわけかご本人が頑なに否定しているのは何故でしょうか。
    日本のインテリジェンス云々以前に3年以上自分を捉えていた組織の名前さえ分からないのは、ジャーナリストとしてどうなのかとさえ思います。

    正直仲介者を名乗るNPOの話も、日本のメディアの話、カタールの仲介もご本人の思い込み以上のものではなく、ひとつも証拠が挙げられていません。
    例えばカタールは2014年のヌスラ戦線に囚われたアメリカ人ジャーナリストの釈放や2人のイタリア人女性の釈放に関しても身代金を払ったことを明言しています。(実際には身代金という名の援助との見方も強い)
    今回もカタールがヌスラ戦線に身代金を払っていても違和感は無いというのが多くの専門家の見方です。

    勿論、今となっては何が真実で、何が間違いなのかを確かめる術はありません。
    しかし、だからと言って日本のジャーナリズムや政府のインテリジェンスの問題に転化するのは、違和感を感じざるを得ません。


  • コンサルタント(元NewsPicks記者)

    およそ3年半もの長期間、拘束されていたにも関わらず、解放から約一週間後の記者会見で、ご体験を詳しく語る安田さんの姿に驚きました。

    今回の取材でも、丁寧にご解説いただき、ありがたかったです。

    それにしても、民間のブローカーによって拘束期間が延びてしまったお話には、憤りを感じます。

    安田さんの拘束が表面化したのは、テレビ局の記者が外務大臣の記者会見で、安田さんの拘束について質問したことが発端です。

    その記者に悪気はなかったのでしょう。

    しかし、それを聞きつけたスウェーデン人のニルス・ビルト氏が、交渉人として勝手に拘束者に接触し、結果的に安田さんの拘束は長引きました。

    こうした事態を防ぐには、拘束されたことを公表せず、水面下で慎重に動くことが重要です。

    また、拘束者がネットで情報を集め、日本が身代金を支払うのか判断したお話には、驚きました。

    しかし、ネットを検索すると、今回の解放についても「安田さんの解放に伴い身代金が支払われたようだ」と曖昧に報じる大手のニュースサイトがいくつか出てきます。

    そうした報道は、日本人が誘拐されるリスクを高めます。

    これらから感じるのは、海外で日本人が誘拐される事件が起きた際に必要なノウハウを、マスコミ関係者が勉強せずに行動していることです。

    安田さんのお話は、そうしたノウハウを広めるための知見としても役立ってほしいです。

    ※ニルス・ビルト氏の件を加筆しました。


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