【告白】苦しかった不整脈。サッカーもビジネスも「体が資本」

2019/3/24
Jリーガーの「第2の人生」は大変──。そんな“定説”は、もはや古いのだろうか。
浦和レッドダイヤモンズで2000〜15年にプレーし、2006〜08年には日本代表としても活躍した鈴木啓太氏は、「AuB(オーブ)」という腸内細菌を解析する会社を設立した。
現役を引退した2015年から3年間、最高経営責任者(CEO)として経営に携わっている。
「第2の脳」とも言われる「腸」に注目し、セカンドキャリアをかける鈴木氏へのインタビュー記事・後編をお届けする。

ビジネスでもプレーヤーでありたい

──サッカー選手を引退して、今3年間、企業を経営していますが、それは監督というイメージですか。チームのキャプテンというイメージですか。
まず監督ではないですね。プレーヤーでありたいと思っています。
僕は、経営のプロでもなければ、研究のプロでもないです。ただ、アスリートにとって大事なことや、コンディショニングに関しては、他の人よりはセンサーが多くあります。
アスリートと腸内細菌の関係を、一番知っているのは僕なので、それを伝えていく役割がある人間だと思っています。
もちろん立ち位置的にはCEOですから、今は経営もやらないといけませんが。
鈴木啓太(すずき・けいた)AuB最高経営責任者(CEO)。1981年、静岡県生まれ。東海大翔洋高校(静岡市)卒業後、浦和レッドダイヤモンズに入団。浦和で、2000〜15年シーズンまで16年間プレー。Jリーグ通算379試合・10得点、日本代表として28試合に出場。2006年、2007年にJリーグベストイレブン(ミッドフィールダー)。2008年、全国のサッカー担当記者の投票による年間最優秀選手。2015年に引退。同年にAuBを設立。(撮影:竹井俊晴)
──2015年に引退して、ほぼ同時期にAuBを設立しています。「そろそろ引退しようかな」と思っていた、そのタイミングで会社を立ち上げたのでしょうか。