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マクロ経済学の理論、実証、そして実務には大きな乖離がありますので、データがそろったところで、さまざまな検証が行われることは重要です。
マイナス金利については、この記事で紹介されているサマーズの論文のみならず、リバーサルレートの議論は一昨年頃から盛り上がっています。他方で、記事にもあるように、そもそも金利低下が経済に良いのか、という議論もあります。以前もこの記事(①)で紹介しましたが、HANK理論など、金利下げても実態経済に効果ないかも、、、との理論もマクロ経済学者の中では議論されています。
実務家としての経験から個人的に思うのは(多くの人と意見は異なりますが)、家計、企業、政府と貯蓄主体を3つに分けた場合、家計、企業は貯蓄超過、政府のみが債務超過である日本経済にとって、金利低下で得するのは誰か、金利による利子収入がなくなり損するのは誰か、ということをもう少し考えた方がいいと思っています。もちろん、HANKが前提にするように、企業も家計も一様ではないのですが・・・
(一昔前の日銀の審議委員であった篠塚委員の意見に近いかも)。


①「不思議の国」からの脱却いまだ果たせず、日銀ゼロ金利導入から20年
https://newspicks.com/news/3651938
投資して5%儲かる事業があるなら、5%以下の金利でカネを借りて投資しようという人が出て来ます。金利が低ければ低いほどお金を借りてモノやサービスを供給して稼ぐ意欲が高まり、GDPが拡大する。ところが最近は儲かる事業が減って、金利がゼロパーセントでも投資する人が少なくなって来た。金利をマイナスにしてやれば、表面上の収支がトントンでもカネを借りてモノやサービスを提供する人が増えるだろう、というのがマイナス金利の構図です。
加えて、金利の低下を狙って中央銀行がお金を無尽蔵に増やせば、増えた通貨の価値が下がり、通貨の価値が下がれば人々のインフレ期待が高まるはず。人々が2%のインフレが来ると信じる中で借金の金利がゼロパーセントなら、借金を1年後に返す時、お金の価値は借りた時より2%だけ下がっているはずで、この借金は儲かります。だからお金を借りて事業を始める人が増えて来る。
量的緩和とマイナス金利が経済を押し上げると考える理論を思い切り単純化していえば、きっとそんなところでしょう。理論としてはもっともらしいし、少なくとも短期的には、株や不動産の値段を上げて人々の消費を促し、国債発行を容易にして政府の財政支出を支援して、景気の回復に役立ちました。でもねぇ・・・ (-.-)ウーン
事業を起こしてモノやサービスを供給しても、投資のリターンがゼロ%の時、いくらマイナス金利だからと言ってお金を借りて皆さん、事業をやりますか? マイナス金利ならお金を借りて眠らせて、何もせず返済して小遣いを稼ごうとする程度のことでしょう。
儲かる投資機会はないけどこれからインフレが来そう。それなら今のうちにお金を借りて事業を始めよう、モノやサービスを買っておこうという気になりますか? すくなくとも私はそんな気にはなりません (^^;
金利が下がり過ぎて伝統的な、つまり普通の金融政策が効かなくなった時、金融政策が仕事の中央銀行と学者さんはいろんな理論を編み出して何がなんでも仕事をつくる。借金が増えすぎて財政支出に限界を感じるようになった政府と学者さんも同じでしょう。でも、市井の普通の人が変だと感じることは、どんなに立派な理論の衣を着ても、やっぱり変だという気がします。変なことが蓄積すれば、経済を冷やすことだってありそうな (・.・;
日本がマイナス金利といえる程日銀は金利をマイナスには誘導しておらず、私には現状ゼロ金利状態が継続しているだけのようにしか思えない。実際日銀はマイナス金利誘導ではなく長期金利に的を絞った誘導を続け成果は上がっていない。

ヨーロッパでもそれ程大幅なマイナス金利ではなく新しい政策なので、マイナス金利を実証的に検証するのは難しいが、現段階で私が知る限りネガティブな結論のものは多くはない。リバーサルレートのような理論的な反論もあるが、それが現実妥当性があるかどうかはやってみないことには分からない。

マイナス金利を実施するような状況は経済が悪化する時なので、因果関係を間違えてはいけない。名目金利をマイナスにする政策においては物価を気にする必要がないことも重要だ。私には一部の準備を高々マイナス-0.1%に下げただけで物価や経済に影響が出るという実証結果を信じるのは難しい。

金利がプラスかマイナスかという事(私には意味があるとは思えないが)に加え、低金利自体が経済にマイナスという主張は経済学ではマイナーであり、標準は効果があると考える。よく不況だと需要が無くなるので金利を下げても投資は起こらないと言う人がいるが、需要が増えなくてもコストダウン目的の投資で企業は利益を上げる事ができる。ゼロ金利でもペイしない投資もマイナス金利ならペイするようになるだろう。

次またリーマンショック級の不況が来たらアメリカ、ヨーロッパはマイナス金利深掘りに動くだろう。これだけ長く低成長が続いている日本は現状でもマイナス金利深掘りを試すべきなのだが、今の間違ったリフレ政策を続ける日銀がマイナス金利深掘りで世界を主導する事は期待できそうにない。

しかし、マイナス金利深掘りが次世代の金融緩和であることはいずれ明らかになるだろう。

https://www.huffingtonpost.jp/makoto-shimizu/negative-interest-rate-policy_a_23232091/
トータルなマクロ政策的に考えれば、中銀がマイナス金利に突っ込まざるを得ないような状況にならないように、政府が財政出すべきなんでしょうね。
スウェーデンの銀行は、預金金利のマイナスで収益が悪化したから貸出金利を引き上げて利益を確保しようとしたらしい。
邦銀では考えられない行動パターン(笑)。
邦銀なら、預金で入ってきた金を無理しても貸出で使おうとして貸出金利を引き下げるはず。
「スウェーデンでこうだったから、日本でもこうなるはず」という論理は学者の論文には頻繁に登場するのだが、実務家の感覚からすると、危険すぎる考え方だ(笑)。
マイナス金利政策の功罪については、日本での経験を世界の研究者が検討して結論にたどり着くまで待つのが無難かと思いますけど、元々人々の心理に影響を与えて景気を良くすることを狙った金融政策なのに、マイナス金利という異常事態が続いていることで、あぁ日本の景気は何をやっても良くならない状況なのだなぁと印象づけてしまったという点で、破綻している感じがします。仮に、冷静に見れば景気にプラスになる政策だとしても、個人的な意見としては、体感温度のようなものがマイナスになっていそうな気がします。
過去にみた実証研究(計量経済学的にきっちり分析)に、ny大の先生がありました。金融緩和は金融市場の安定化には繋がるもの貸し出し増や雇用への影響は限定的と。記事を見る限り、マイナス金利も同様のようですね。
そもそも低金利でも銀行がバーゲンセールしないのは情報の非対称や逆選択のリスクがあるからですし、今後の貸出増には、そことの合わせ技が必須のように思います
リバーサルレート論かな。いずれにしても、0金利下で経済が上向かないことのほうが根本的なところだろう。
0以下に下げた分のメリット(貸出レートの低下)とデメリット(オペ上の混乱)が相殺されるとすれば、もうこの議論からは多くの果実が得られないと思うので、財政との交互作用を検討するフェーズに入っていくべきではないか
本日の日経一面。
マイナス金利政策に対する評価が有力な学者やエコノミスト間で評価が分かれたままになってしまっていることから、今後の緩和政策の展開が難しくなっているよう。