東証1部上場の2128社のうち何社が最上位区分市場に移行するのかわかりませんが、今次改革意図からすると相当絞り込まれる可能性が高く、グローバル株式運用における現行TOPIXの位置づけが気になります。 外国人投資家にとってはMSCI Japan Index(現在323銘柄)で投資エクスポージャーを構築した方が他地域とあわせた管理もし易く、これまでもTOPIXを嫌がる声はありましたが、今回の市場改革でMSCI Japan Indexへの移行が進むかもしれませんね(私が欧州・中東地域で営業していた時はFTSE Japan Index等も使われていました)。 それだけでなく、各市場構成銘柄変更に伴うインデックスリバランスや最上位区分に残りたい上場企業の時価総額引き上げ狙いのコーポレートアクションなど、新市場区分の発効日前後は相当な混乱があるような気がします。
安直に線形的な序列構造を敷くことには強い違和感があります。
SPEEDAで見てみると、東証1部上場の2128社中、時価総額100億円未満は270社、300億円未満だと827社、500億円未満で1095社となっている。
TOPIXをベンチマークとしたアクティブ運用だと、時価総額が極めて小さい企業は流動性が低くて実質的にあまり買えない。100億円未満を買うことはほとんどないと思うし、500億円未満も少しは買ってもそこまで大きく買うことはない。そういう意味では、一番影響を受けるのが、東証1部に上場しているだけで買われるTOPIX連動のETFなどパッシブ。
時価総額が小さい企業だけでなく、すべての企業においても日銀の保有率が高くなっていることが時々話題になる。そのなかで、今持っているものをどうするか、今後どの指数を基準とするかなどが気になる。
https://newspicks.com/news/3664693
いずれにせよ、事業会社としては、分類は気にせずに事業拡大すればいいと思います。
外国人投資家にとってはMSCI Japan Index(現在323銘柄)で投資エクスポージャーを構築した方が他地域とあわせた管理もし易く、これまでもTOPIXを嫌がる声はありましたが、今回の市場改革でMSCI Japan Indexへの移行が進むかもしれませんね(私が欧州・中東地域で営業していた時はFTSE Japan Index等も使われていました)。
それだけでなく、各市場構成銘柄変更に伴うインデックスリバランスや最上位区分に残りたい上場企業の時価総額引き上げ狙いのコーポレートアクションなど、新市場区分の発効日前後は相当な混乱があるような気がします。
企業経営者も苦労が絶えないことでしょう。
市場の混乱は好ましいことではありません。
さっさと決めてさっさと実行する。
企業価値そのものには影響しないというアナウンスメント等が必要です。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42496720V10C19A3I00000/
今回の市場再編に関わっており、相応に委員の議論にも影響していると思われる経産省が先日公開したペーパーでは、まさに「プレミアム」「スタンダード」「新興」という3つの市場が挙げられつつも、一方で「階層構造に固執しない」ということも併記されています。
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/pdf/shijokozo.METI.pdf
>基本的に市場区分は、各市場に上場する企業群の特性(規模、リスク、流動性等)に応じたコンセプトによって設計すべきである。現状、階層的な構造が上場企業の成長の動機付けになっている面は考慮するとしても、上記①も念頭に、階層構造(ステップアップ)を所与としない検討が行われることが望ましい。
これらに鑑みるに、各市場をどのような関係にするのか(階層構造にするか否か)ということについては、未だ確定していない点が多いようにも思います。
「プレミアム」「スタンダード」という名称は明確に1軍・2軍感がありますが、新興市場をどう位置づけるのか、は各紙の解釈が入っている報道のように感じます。