【秘録】ジョブズの「狂気のデザイン」を支える日本企業
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アップルのデザインが美しいと絶賛する人はたくさんいます。それを解説している本もたくさんあります。でも実際にこの金属であったり、ガラスであったり、さまざまな材質をつかって、あれだけ継ぎ目がなく、美しいプロダクトをアップルだけが作れてこれたのは何故なのか?
スティーブ・ジョブズがこだわった美しいデザインの、知られざる「差別化」は、実は製造業の奥深いところにあります。そのひとつがアルミニウムやステンレスなどの塊を、ドリルなどで彫りまくって、美しい金属ボティに仕上げてしまうという金属加工にあります。
果たして、それを支えている企業はどのような経緯で、アップルとのビジネスを始めることになったのか。アップルの本当の「デザイン力」を支える、黒子の物語をぜひご一読ください。
そしてなぜファナック特集で、この物語がでてきたのかも、分かってもらえると思います。「アップルのものづくりというのは、私たちが大学で教えられてきた「ものづくりの常識」とは、まったくかけ離れています」
これを支えているのが、ファナックなどの工作機械というお話。
歴代アップル製品の写真集「Designed by Apple in California」ですが、アップルストアで販売していました。
https://www.apple.com/jp/designed-by-apple/
20,800円。
こちらも「出版界のものづくりの常識」とはかけ離れています。ファナック特集からアップル特集に変わったのかと思った読者の方もいるかもしれません。
アップルのデザインを実現にするには「削り」があり、そこに日本の技術力が隠れているというお話です。グググと引き込まれました。
そして面白いのは、なぜファナックが「削り」の分野でマーケットを独占できたのかという点です。オセロの角を全て押さえたようなパワーゲームの裏には、NC(数値制御装置)で築いた圧倒的シェアがあったことは全く知りませんでした。
これまで長く製造業を見ていた中川先生。最後の下りにある「日本人にしかできない神話」はない、というメッセージはとても重く響きました。