「サバ缶」大ブームでも水産会社が喜べない事情
コメント
注目のコメント
サバ以外の原料を扱うお付き合い先でも、原材料の高騰はかなり厳しいものでした。適正利益を上げようとすると、小売の予算帯が1段階ではなく2段階くらい上げないと厳しい環境も。最終的に様々な調整を行いましたが、改めて水産は資源だなと実感した次第です。
昨今の、タイサンに代表されるような「思い切った設備投資をするも原料相場上がり経営破綻」が国内水産加工屋では多いため、ブームに乗じた設備投資には慎重になるべきと思います
スルメイカやサンマの資源減少、いくら(チャム子)の相場急落により北海道の加工屋が相当元気無さそうなので、中古の加工機械はどこかに眠ってそうです
サバ(北欧のタイセイヨウサバ、国内のマサバ)の状況について末端バイヤー視点で書きます。
北欧サバは、ノルウェーが2018年漁獲枠が昨対20%減少し、アフリカやEU向けに引き合いも強まってきていることで、巻網のシーズン初めから高値、その後の底引きでも下がらず高値横這い
そんな中で年明け、GSSIに認定されている国際的な漁業認証であるMSCが3月2日以降北欧のサバに対して認証を一時停止すると発表
ノルウェーやアイルランドなど主要国は認証取消が怖いため対応することは必至で、2019年の漁獲枠を減らす見込みが強いことから、相場は先行き強含みと僕は見ています
一方、日本国内のサバは11月末まで八戸、東北で大型の水揚げがめっきり不調
12月に復調するも昨対7-8割の漁獲量と聞いています
その中でサバ缶詰は爆売れしてるそうですが、特に料理への汎用性が広い水煮が好調のようです
東北では北海道同様スルメイカやサンマが不調なので、加工屋はサバと豊漁のイワシでなんとかキャッシュを稼ぎたいところ
イワシのイメージがどうしても「安い魚」なので、もっと良くなって欲しいと願ってやみません
北欧のサバ資源の近況については、勝川先生の以下記事が非常に参考となりますのでオススメです
https://news.yahoo.co.jp/byline/katsukawatoshio/20190209-00114128/
追記
Shintani Naoyukiさんがコメントされてるように、僕も今後のトレンドはレトルトパウチになると思っています
新しい設備投資を出来る缶詰加工屋がどれだけいるのか...
今年どこか出しそうですけどね