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医師が「死」の選択肢提示 透析中止、患者死亡 東京の公立病院

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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    患者は、治療を継続する権利、治療を変更する権利、治療を中止する権利、その全てを持っています。タイトルで用いられる「死」の選択肢という表現が適切かはわかりません。また、状況の詳細がわかりませんので一概にモノは言えませんが、「透析中止」の選択肢が患者に与えられていること自体は問題ではないと思います。

    しかし、透析中止の判断にあたって、多職種で議論されたか、医師でもなく家族でもなく患者にとって最善の選択肢の一つとして考慮されたか、透析中止に伴う有益性と危険性の両者が適切に説明されたか、その両者への理解を患者が示したことは確認されたか、そして当時の精神的状況から患者の意思決定能力に問題はないと考えられたか、が重要で、意思決定のプロセスにおいてはその全てが重んじられるべきです。報じれている案件では、そのいずれかないし複数に問題のある可能性があります。

    また、患者にはもちろん治療再開の権利もあるため、同様のステップを経て、その上で希望される場合には治療は再開されるべきです。一度中止したからといって医師の判断のみで再開をしなかったのだとしたら、それは明らかな問題です。


  • 総合内科専門医・循環器専門医 医長

    十分な説明もなく透析が導入されていることがあるのはおそらく事実でしょう。30-40代の方に、というかおそらくは90代や100歳とかなら「差し控え」の話はされているかと思いますが、きっと透析を導入しないという選択肢をキチンと説明されていることは経験上たしかに少ないと思います。手続き上は説明の上で本人の同意を得て治療をしているでしょうけど、透析しない場合は数日〜数週で亡くなるので、がんばって透析をしていきましょう」と言っている程度かと思います。

    腹膜透析や腎移植など、全て話されている方ばかりかと言うと、それはそれでやはり多くはないかと思いますが、今回はそこが問題ではありません。

    このケースでは治療の中断を行なっていて、緩和ケアの領域・自己決定支援においても、治療の差し控えと治療の中断は大きく違います。
    腎不全の方が透析をやめた場合、通常は尿毒症で意識が薄れる前に、溢水で息苦しくなります。それはもう「陸で溺れる」というように、本当に息も絶え絶えになります。それだけの苦しみを与える選択がこの場面で正しかったのかはわかりません。

    医療倫理の4原則には自律尊重・無危害・善行・正義がありますが、「無危害」の原則に著しく反する選択をしています。もちろんどれだけの身体的苦痛に変えても、維持透析を受けることが精神的苦痛・社会的苦痛・スピリチュアルな苦痛の面でそれを上回るということであれば判断は間違っていないのかもしれませんが、通常は維持透析中の方が「もう透析は嫌」と言っても身体的苦痛に伴うもののように思いますので、透析をやめた際の苦痛を考えるとその言葉通りにすることはまずないというのが実際です。
    この透析中止の希望がどのような心理からくるものなのか、解きほぐしていく必要があり、そこには多職種で寄り添うような医療をしていくべきだったかと。

    詳細がわかりませんので、個別ケースでそれぞれ検討されるべきことではあります。しかし、1つ言えることは常に「今」を参照点として判断されるべきかと思います。導入時に透析をしない説明をされていなかったからとか、息が苦しくなる前は透析継続を希望していなかったからとか、それを「今」目の前にいる患者に当てはめるのは違うのではないかなと思います。

    患者の意思決定支援を行うものとしては、考えさせられる事件です。


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    順天堂大学医学部総合診療科 准教授

    昨年、「人生会議」というものが厚労省から発表され、日頃から人生の最期をどのように迎えたいかを話し合っておきましょうという取り組みが始まりました。

    透析は週に3回病院に来て、正味3時間程度、拘束される治療法です。しかも、透析が出来なくなると、体の中から老廃物が排出できなくなり、1週間程度で死に至ります。透析は、肉体的にも精神的にもストレスは少なくなく、記事にあるようにもう透析はしたくないとおっしゃるのも無理はないと思います。

    しかし、このケースでは透析をしないという発言を撤回しており、医師はこの撤回を受け入れなければいけなかったと思います。患者にはいつでも意思表示を変えられる権利があります。この記事にある、「正気な時の判断」というのは非常に不明確であり、本人や家族が治療再開を訴えた時にそれを否定してまで医師の判断で死を選ぶことはできないと思います。

    私が日頃から心がけている事は、現在の医療で出来る事、ガイドラインの内容を可能な限り明確に示し、患者と家族のどちらも満足出来る様な選択をしていただく事です。(誤解はしないでいただきたいのですが)必ずしもガイドラインに沿うことがベストではなく、患者、家族に沿うことがベストだと考えています。


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