なぜ部品メーカーのBoschがサービスを提供するのか
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CESの会場でボッシュを取材したとき、目からウロコが落ちる思いでした。いつもモーターショーで取材していた際には、ディーゼルエンジン関連の部品や横滑り防止システムといった自動車部品のイメージが強かったのですが、実は携帯電話のセンサーのリーディングカンパニーであり、スマートシティの担い手であり、農業AIまで開発していると知ったのです。もちろん本丸の自動車技術の分野でも、シリコンバレーでダイムラーと組んで自動運転の実証試験をスタートするなど、精力的な姿勢を見せています。
今回のインタビューでは、変化の大きい今の時代、自動車メーカーだけではなく、部品メーカーも大きく変わろうとしているんだなあ、というお話をうかがいました。ボッシュと言えば、自動車部品メーカーでしょ?
イエス!
でも、今や、メーカーだけの存在ではありません。今はモノだけでなく、サービス自体が「パーツ」として求められるようになっています。ヨーロッパで義務化されているエマージェンシーコールのサービスを提供したり、商業施設などでの自動のバレットパーキングサービスも実現に向けて動いていたり、そのサービスは幅広いのです。
そんなボッシュでは、ソフトウェアエンジニアの活躍の場が急速に拡大しています。自動運転など「移動」のカタチが変わっていく中で社会課題にも向き合えるチャンスがこんなところに広がっているんですね!Boschとダイムラーは年内にサンノゼで完全自動運転の実証実験をスタートさせることがCES2019でも話題になっていました。でも目指すところは自動運転化の先にある。プロダクトとしての自動車はモビリティーというサービスやプロセスになっていく。CASEというテクノロジーを高度に取り込んだ自動車は交通サービスに変わり、新たなメガサプライヤーはそれらの素材を常に最新のものにアップデートすることで、消費者の使い方にすぐに適応し、フィードバックし、競合しながらイノベーションを起こしていく。そんな未来がすでに到来しようとしているのだと思います。