SDGs達成のカギは教育だ。変わりゆく国際貢献の形
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国際貢献と聞くと、「橋を造る」「食料を届ける」といった、物質的な支援のイメージが根強いと思います。
ですが貧しいと言われる地域でも、スマホを使うのはもう当たり前で、通信は世界中で必須のインフラになっています。そんな中、KDDI財団が通信事業の専門性を活かして、各国で通信インフラの整備にあたっているとのお話、とても興味深く伺いました。
前文部科学大臣補佐官の鈴木寛さんからも、ハコモノ整備だけで終らせない支援のあり方を、教育観点からじっくりと伺いました。余談ですが、私が小学生の時に導入された情報の科目、鈴木寛さんのご尽力だったとは知りませんでした!ぜひお読みください。ネパールの地方にある小学校では、「将来なりたいものは?」と子どもたちに聞くと、
「警官になりたい」
「教師になりたい」
…と2、3パターンの答えしか返ってこないことがありました。
原因は色々ありますが、「古い教材のまま、何年も前のカリキュラムで教育していた」という現状を目にしました。
インプットも少ないし、自分で調べたり考えたりする機会も少ない。
当時は私も学生でしたので、新しい本を贈ることしかできませんでした。
それだけでも、数年活動を続けると、「将来なりたいものは?」の回答の幅が一気に広がりました。
以上の原体験からも、国際貢献として、インプットのための通信インフラや、教育を切り口にソフトインフラを整備することは大変意義のあることかと存じます。
持続可能な開発には、支援先の国々の「自走」も不可欠でしょう。
「自分で調べて、自分で考え、動く」ためのインフラ作り、私も貢献したいです。SDGsの国際会議などに積極的に参加している学生です。
昨年、ウズベキスタンへ単身で行って国際会議に参加し、中央アジアの教育についてディスカッションしました。中央アジアでは、都市部であっても10人に1人程しか大学へ行けないという現状の中で、参加者は高倍率で選ばれた大学生たち。
そんな志の高い中央アジアの若者たちと議論をしたのですが、参加者のほとんどが日本の素晴らしい教育体制を模倣したいと発言しており、非常に驚きました。
一方で、私が気になったのはインフラ、とりわけ通信です。
その会議中に、いくつか使いたいデータがあるのでインターネットが欲しいと頼むと、SIMカードをくれたのですが、数回のメールのやり取りとググっただけで使えなくなりました。
「これ何キガのSIM?」と聞くと、「25MBだ」と言われました。
「これではこの一週間調べ事ができないので、すぐにチャージして欲しい」と頼むと、
「もちろんSIMにチャージは出来るけれど、中央アジアではインターネットは非常に高額だし、接続も不安定で。。」という風に言われ、結局データなしで議論を進めることになりました。
この時、発展途上国の教育体制を整えるには、まずインフラの整備が欠かせない、そして教育のデジタルデバイドの深刻さを身をもって実感しました。