【松田憲幸】翻訳機で英語学習は不要になるか?
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第2話でお話したとおり、大学時代、英会話学校に100万円のお金をつぎ込んだ私ですが、英会話学校ではどうしても学べないなと思ったことがありました。
それは、「この日本語の文章を英語でどういうの?」ということを聞ける人が英会話学校にはいないということです。一般的に、英会話学校の先生は、ネイティブの米国人のケースが多いので、日本語がわかりません。
「英会話を学ぶのは慣れです。ネイティブの人と話していれば、いつのまにか英語が少しずつ話せるようになるんです。」という方もいらっしゃいますが、
米国人と話すには、当たり前ですが、話す内容(コンテンツ)を英語にして話す必要があります。
たとえば、「タイガースがジャイアンツに3連勝しました。」
これを英語で話したいと思っても、バイリンガルの人がいない限り、どのように話したら良いかわかりません。
ところが、ポケトークに「タイガースがジャイアンツに3連勝しました。」と話しかければ、即座に「Tigers beat Giants 3 times in a row」と返ってきます。
これをそのまま話すと、通じた!嬉しい!となります。こういった少しずつの成功体験が自信をもたらし、さらに頑張ろうという気を起こさせます。また、日本語と英語の履歴もそのまま残るので、忘れてもすぐに英語の音声付きでリピートできます。
本を買って、いろいろな例文や熟語を覚えて組み合わせればできるのですが、例文は非常に一般的で多くは面白くないものなので、自分の言いたいことや興味のあることと一致しません。それだと使わないので覚えれないのです。
自分の言いたいことや興味のあることをそのまま例文として覚えると強いです。3連勝を覚えれば、3日連続も3 days in a rowと言えるようになるのです。
あと、もう一つの問題は、特に日本人は人に話しかけるのを恥ずかしがるという点です。仮にバイリンガルの人がいたとしても、聞くのも恥ずかしい。こんなことも知らないの?と言われそう。英会話学校で先生と話すのも恥ずかしい。ましてや先生と生徒複数の場合は、もっと恥ずかしい。
この点、ポケトークは機械なので、問題ありません。話す相手が機械だから恥ずかしくないのです。
実際、かなり多くのお客様がポケトークを語学の勉強に使っています。
ポケトークは優れた語学学習デバイスとも言えると思います。ちょっと気を引くタイトルになっていますが、松田さんは記事内で相補的である、とお答えになられていますね。
また、木野内 敬さんがすでに指摘されている通り、電卓が登場したからといって計算能力の必要性はなくならない。
人から伺った話ですが。
とある要人たちが集まる国際的な場で、その国の文化をよく理解していないと意味がわからず、かつ韻を踏んだジョークを言った方がいらっしゃったそうです。その時、一流の通訳はなんと言ったか?
「いま面白いことを言いました。みなさんと一緒に笑ってください」
だったそうです。これをAIが言えるようになるまで、あとどれくらいかかるでしょうね。それを考えると、ピコ太郎の同時通訳をされた橋本さんは天才。英会話レッスンと自動翻訳機ビジネスは確かに矛盾はしていないのよね。別にどっちでもいいし、結果としてコミュニケーションが成り立てば良い。
翻訳機があることで一部の人はコミュニケーションに恐れを抱かなくなるが、だからそれで英語話者の必要性が下がるかと言えばそれもまた違うわけですよ。
逆の立場になってみたらわかるんですが、翻訳機を通したり、通訳を通した交渉やプレゼンがなぜウケないか?ということですよね。
相手が自分の言葉で話すからこそ、伝わることがあるんですよね。オリンピック招致の時やCESでのカンファレンス、その他自分の言葉で話す人こそリスペクトされるのよ。