金融庁が3メガ銀や農林中金など一斉調査、CLO投資で
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CLOは、高利回りに加えて、社債と異なる変動金利なので、特に昨年のような金利上昇局面で人気が出ます。
この結果、過去数年間、世界で発行されたAAAのCLOの3分の1を、邦銀が買ったとされています。それだけ急速に拡大したのであれば、たとえ出来上がりがAAAでも、その審査体制やその後の管理体制は非常に気になるところです。
しかし、より大きな問題は、大手行よりも地域金融機関。金額は大手行のように大きくないものの、運用難では、一定の関心があったとみられます。情報源やノウハウが限定される中、CLOの中身の債権をどこまでしっかり把握しているのか… 気になります。
なお、CLOの問題については、昨年11月に拙筆でも取り上げさせていただきました。
https://www.google.co.jp/amp/s/toyokeizai.net/articles/amp/247917%3fpage=2買い手として日本が大きくなっている現状で金融庁が動いて買いにくくなると、CLO市場の需給が崩れる図式になる可能性もあるだろうか。
そうなると言いたいわけではなく、ただシステミックリスクというのはこういう形で顕在化するもの。
関連する記事をある程度時系列順に。
2018年2月:米国でCLO組成主が5%保有が義務ではないという判決
https://newspicks.com/news/2813729
2018年3月:CLOのなかでも、特に融資条件が緩いコベナント・ライト型が過熱しているというWSJ記事(10年ほどの欧米での比率チャートもあり)
https://newspicks.com/news/2883120
2018年12月:日本の銀行が買い手として多いというBloomberg記事
https://newspicks.com/news/3536709
2019年2月:その中でも農中に注目したWSJ記事
https://newspicks.com/news/3686002
2019年2月:日米当局が注目しているという日経記事、金融庁が組成主が5%以上保有していない場合は3倍のリスクがある資産とみなすという言及あり
https://newspicks.com/news/3693431先週ぐらいから、英米の主要メディアが農林中金のCLO大量投資を取り上げている。
農林中金は投資対象をトリプルAに限定しているようだ。
CDOと異なり、CLOのトリプルAはデフォルトした事例がないらしい。
気になったことは、為替リスクだ。
ドル建てのワリノーを売って資金を調達している訳じゃない。
フルヘッジじゃないとしたら、突然、円高になったらどうするんだろう。
ちなみに、米国の投資銀行は、邦銀に対してCLO投資の規制強化をしないよう、金融庁に陳情(ロビイング)しているらしい。