【米朝首脳会談】ポンペオ国務長官、非核化すれば「見返りの用意」 人道支援提供か
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トランプ大統領は、27日および28日に実施予定の米朝首脳会談で、是が非でも成果を上げたと主張したいのでしょう。北朝鮮から非核化のための具体的措置を引き出すために、米国側から譲歩の姿勢を示すのは、現状では良い結果をもたらさないかもしれません。
現在の北朝鮮を取り巻く状況が、米国が軍事的圧力と経済的圧力の双方を効果的にかけ続けていた以前の状態とは大きく異なるからです。現在では、北朝鮮は米国の軍事力行使に対する危機感を以前ほど高めていないでしょう。
さらに、経済的圧力も、昨年6月の米朝首脳会談以降、韓国の文在寅大統領の親北朝鮮の姿勢もあって、以前ほどの厳しさがなくなっているように見受けられます。
もちろん、現段階では、北朝鮮の経済は大きなダメージを受けているでしょう。しかし、中国、ロシア、さらに韓国まで、経済制裁解除を求める状況では、米国が主導する経済制裁もいつまで効果的に継続できるかわかりません。
これに加えて、トランプ大統領が自分のポイントになるように、成果を強調したがる傾向が、北朝鮮に有利な取引に拍車をかけるかもしれないのです。
核兵器を完全に放棄する意図のない金正恩委員長が、簡単に日本や米国が満足できる非核化のプロセスを示すとは考えられません。日本は、米国に対して、慎重に北朝鮮の非核化プロセスを見極めるように求めていく必要があります。
