1月の貿易赤字、1兆4千億円 中国向け輸出が大幅減
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半導体関連ではかなり影響が出ている。
とくに日本政府のファーウェイ排除は、おそらくファーウェイへの輸出をかなり制限された。その一社だけでも日本からの輸入は年間7000億円。
日本企業は同社への輸出を控え、
同社も日本から買うのはリスクと考えて、他の国にシフトしているのではないか。
ファーウェイだけでなく、半導体と関連する企業は同様に行動をとると、やはり貿易全体へは少なからぬ影響が出る。
さらに中国経済は全体的に下振れし、
日本からの輸入が減少傾向だろう。
一方、日常雑貨などは観光がてらに日本から直接買っている人が多い。
昨年、観光だけでも日本では1兆円以上の買い物をしている。その分はたぶん輸出には加算されず、日本国内消費になる。季節調整値で見ると、原油価格の下落などにより輸入が前月から▲4.2%減りましたが、輸出が同▲6.6%とそれ以上に減ったため、貿易赤字額が同+67%以上増えてます。
既に日本と中国の製造業PMIが1月に急落していたわけですが、改めて年明けの貿易にも急激なブレーキがかかったことが貿易統計から確認できます。1月に黒字幅が縮小、ないし赤字幅が拡大する傾向がある貿易収支。原油価格が100ドル前後に高騰した2013~2014年の1月に、今回と同じく1兆円を大きく超える赤字を経験してちょっとした騒ぎになりました。「全体の輸出は船舶や半導体製造装置などが大幅に減少し、8.4%減」とある通り、当時と違って、今回の1兆円越えの赤字は貿易そのものの縮小傾向によるものです。
我が国が貿易で稼ぐ国から所得で稼ぐ国に変わって久しいとはいえ、資源を輸入に頼る我が国は、貿易収支を均衡させながら、輸入と輸出の間で生まれる付加価値で成長せざるをえない宿命を背負っています。2016年の後半くらいから順調に拡大を続けてきた輸出がこのまま先細りになって行かないか、今後の動きが気になります。