JPモルガンが仮想通貨発行へ=米銀で初、高速決済サービス提供
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当初あれだけ批判的だったJPmorganが仮想通貨の発行とは。ダイモンCEOが途中から宗派替えの発言を始めた背景がわかりました…
ブロックチェーンをベースとしたステーブルコインは、昨年後半から増加しており、今や世界で10種類以上に上ります。ドルとの連動だけでなく、円連動のものもあれば、SDR連動のものもありますので、それほど目新しいわけではありません。
今後は、ブロックチェーン自体の課題でもある処理速度の問題や、51%攻撃対策などセキュリティでどこまで改善がみられるか。普及はそれからだと思います。米ドルペッグのステーブルコインで、企業顧客への送金・決済に使うという事ゆえ、仮想通貨というよりは一部の自社内システムをブロックチェーンベースに変えました、という内容に見えます。
高速化される、というのはおそらく運用変わるだけの話で実際はブロックチェーンはそのトランザクションスピードが遅い事が(いろんな解消策が出てきているとは言え総じて)ボトルネックの一つとなっています。
その意味ではむしろKYCにブロックチェーンを使う実験なのでは、と推測されます。
ちなみにダイモンCEOは仮想通貨なんぞ詐欺だ、と宣っておられた御仁です。まず、独自仮想通貨という表現よりも正確にステーブルコインと表現する方が正しい。
その上で、JPM Coinは1USD=1JPMでの固定レートで発行されるコインであることが明らかとなっている。
現状のステーブルコインのマーケットについては下記のページが参考になる。Tetherがマーケット首位で、続いてTrueUSD, USD Coin, Gemini Doller, DAI(MakerDAO)などが並ぶ。
https://stablecoinindex.com/marketcap
ステーブルコインのマネタイズモデルとしては、Bitfinex(取引所)とTetherが実質同一体、Gemini(取引所)とGemini USDが実質同一体であることから明らかなように出金時(法定通貨への払い戻し時)における手数料が収入源である。ただ法定通貨を担保にしている証明を第三者機関などを通した監査で行う必要性が出ており管理コストも問題視されている。また、自社のステーブルコインに法定通貨を変換させることで顧客を自社のステーブルコイン経済圏に囲い込めるというある種強者の選択が可能になる点が挙げられる。
そういった意味で今回の米国銀行初のステーブルコインは流れとしては自然であるとも言える。ただ現在の国内のペイメントツール競争のようにステーブルコインも少しずつながら淘汰されていくことになる可能性もあり、今後の展開が注目される。
なお、国内においては三菱UFJやGMOがJPYペッグのステーブルコインの発行を目指す趣旨のアナウンスメントを既に行っている。