「スマート農業」が拡散する、農業機械の誤ったイメージ
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最近では、スマート農業=ロボット農機 のようなイメージになっていますが、4年前は、スマート農業=オランダ式の精密農業でした。
一昨年まで大規模施設園芸に補助金を投じてきましたが、昨年から対処を一気に露地栽培に切り変えるという転身ぶりです。
ビジョンなき日本の農業政策は、こうやって数年ごとにコロコロと方向転換を図っています。
そうしている間に他国との差が開いていっていることを実感します。「スマート農業」がワードとしてバズったのは「農業ほどスマートじゃない職業はほかにない」というイメージだからでしょういわば「カッコいい農業」「儲かる農業」と一緒で正反対のイメージの形容詞とセットになっているということ。
すでにその時点でミスリードされやすいかなと思います。
なぜなら農業ほど歴史と実績のある職業はほかにそうそう無いわけでむしろ農業以上に洗練された技術を持つ業界もなかなかない。
というのが事実だと思うからです。
トヨタがもともとカイコの生糸を紡ぐ機械の会社としてスタートしたのは有名なところです。
これからむしろ農業界が蓄積してきた技術、習慣、文化などをどのように持続可能な社会構造作りに役立てられるのかが重要。最近のSDG‘s ESG投資のムーブメントをそのように見ています。農林水産省のスマート農業研究会では、スマート農業をざっくりICT+ロボティクスと定義してますが、スマート=賢いというだけに本筋はデータを活用して経営をする事でと思います。
ちゃんと利益を出す、その為に売上を上げる、コストを下げる、人を育てるなどなど。
ただ、これは使うひとの経営マインドに寄りますし、時間が掛かる面もあり、見た目で分かりやすいセンサーや農機自動運転やドローンなどにメディアの目は行きがち、また役所も任期中に形になりやすいハードウェア系をアピールしているだけなのでしょう。
この分野に実際に携わっている人達は、ちゃんと理解していると思います。