【堀場厚】人の真似をしてたら、「世界一」は生まれない
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社員の6割が海外とは、なかなか日本企業では見られません。しかもその原動力となった海外買収も、買収先が「買ってほしい」と言ってくる。
それは、やはり自社の哲学が染み付いているからなのでしょう。
堀場製作所は、東京では知られてないかもしれないですが、京都で取材していると、絶対に出てくる名前です。特に、創業者の堀場雅夫さんが、ポニーテールの白髪で登場して、舌鋒するどく日本の政治経済に切り込む強烈な姿は誰もが目にしています。
その創業者を受け継ぎ、グローバル企業に育てた堀場厚CEOも、その血を受け継いでか、言葉のセンスが凄まじい。他には真似できない表現で、物事の本質をついていく様が、歴史の裏付けがある京都ならではなのかもしれません。
ちなみに最新鋭のびわこ工場は、典型的な郊外のニュータウンである我が実家の直ぐ側に完成し、人口流出が続く地元の期待を一新に背負ってます笑。人生で初めて実家から経済取材に赴きました。大阪のある大企業はありとあらゆるところにコンサル会社を使いまくってて、本当に心底びっくりしたので「何でこんなに!?」と聞いてみたら、「東京から遠くて情報が入ってこない」と。感性磨いて、自分で判断して、情報を作る側にならないといけませんね。
現代風に言えば、シリコンバレー程度の情報をメディアで知るとか、コンサル使って教えてもらうとか、ベンチャーキャピタルとか、そうやっているうちはダメでしょうね。それなら周りなど見ずに自ら考えた方がいい。「おもしろ おかしく」「Joy and Fun」、堀場会長とのインタビュー写真の後ろにも出ていますが、堀場製作所の経営理念。「おもしろ おかしく」へのこだわりが今やグローバル企業となった堀場の企業DNAとしてイノベーションを生み出す源泉になっていると思います。日本企業でもこういった価値観を最上位概念として企業経営をしているところがあるのには勇気づけられます。
フランス企業を買収し見事に経営統合を果たしたこともある堀場製作所。京都とフランスの共通点・強みとして、職人の街、ニッチな街、それらへのこだわりを挙げていました。当該フランス企業は徹底的なリサーチをして自ら堀場を買収してもらう先として選定したとのこと。
京都へのプライドや誇り。フランスへのプライドや誇り。それは最初からグローバルを目指すという志。選ばれる企業の理由もこんなところにある。自分たちの事業への明確な哲学・こだわり・想いが堀場製作所や京都を差別化しているのだと思います。
そして、「おもしろ おかしく」「Joy and Fun」は、対談からも満ち溢れてきているように、堀場会長ご自身のセルフリーダーシップやセルフブランディングでもあり、それが社員に共有されている企業が堀場製作所であると観察しています。