【痛快】ノーベル級発見を守る。安定捨て「決起」した40代たちの挑戦
コメント
注目のコメント
重要なポイントがいくつか簡潔に説明されていますね。
「ベンチャーがあって、初めて実用化が進む。その仕組みづくりにアメリカは成功した」
「産学連携が失敗してると思うのは、企業と大学が特許を一緒に出すことです。そうすると、塩漬け特許が腐るほど生まれてるんです」
「アメリカのサイエンスだと、大学発のベンチャーで教授が金持ちになって、それを寄付を大学にして、お金がぐるっと回っている」
考えてみれば当然のことで、新技術は画期的であるほど、旧来の技術を否定し、不要なものにしてしまうのでしょう。大企業であればそういう旧来の技術にいわば既得権益を持つ人がたくさんいるので、ベンチャーの方が新技術を全面的に取り入れられる、ということなのだと思います。
大学のようなところだと、誰でも知っているような大企業と提携した、といえば、社会的な貢献が大きいように思われます。自分でベンチャーに積極的に取り組むと、学問や教育をおろそかにして金儲けに走っている、とも思われかねないでしょう。
研究が何でも起業に結びつけられるべきとは思いませんが、大学の財政のあり方も含めて、日本の大学とベンチャーの関係の仕組み、というのはもっと考えられてもいいでしょう。京都でしかあり得ない、実に痛快な取材でした。
ノーベル賞候補のガチガチの技術ベンチャーなのに、お話がコント風に進んでいくので、どんどん理解が進む、謎の快感がありましたし、何より日本発の発見をなんとか守るために、それぞれ大企業を投げ売って40代の3人が集まったことになにか真髄を見ました。
もちろん、起業を繰り返す、シリアルアントレプレナーの取材も面白いのですが、アカデミズムのど真ん中にいた人が、どうやったら研究成果をきちんと実用化できるのか考えた末、起業に至ったというのが、ビジネスの原初の姿ではないか、と。
ぜひ3人のリズム良い会話とともにご覧いただければい幸いです。朝ドラ「まんぷく」のラーメン開発途上で、多孔質の高野豆腐からヒントを得たシーンばありました。MOFは、多孔質を利用してそこにガスなどを詰める。
なるほど、これまでのパッケージにこだわらなくてすむ。IoT時代の物流も視野に入れてデザインしているとは。すばらしい。
京都パワー、京大パワー炸裂です。