中国のウイグル収容所閉鎖を要求 トルコが声明で批判
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トルコ政府の対応は、ムスリム諸国の中でも際立っています。サウディアラビアも、他のムスリム諸国も、政府からは中国への批判は全く出ていません。中国に多額の借金があるパキスタン政府の首相などは「よく知らないのでこの問題については話さない」としかコメントしていません。
トルコでは、来月統一地方選挙が予定されています。ウイグル人問題でハッキリと中国政府を非難することは、エルドアン大統領の与党、発展公正党以上に、協力関係にある民族主義行動党の支持者に意味のあることでしょう。民族主義行動党は、単にトルコ民族主義というのではなく、彼らの疑似科学的な観念によるところの「トルコ人」による大トルコの実現(いわゆるツラニズム)を党是としています。西はフィンランドやハンガリー、東は韓国、日本まで彼らのいうトルコ人であり、ウイグル人も当然含まれます。
エルドアン大統領は、シリア人難民をはじめ、難民に投票権を与えて自党への得票を増やそうとすることにも積極的です。そういう思惑はあるにしても、他のどのムスリム諸国よりも踏み込んだ中国政府批判をしています。