日立、風力発電機生産から撤退へ
コメント
注目のコメント
事業的には中途半端だったので、純粋に経営判断でしょう。
1. そもそも風力発電事業は各社猛烈な価格競争で、有力メーカーでも利益率は一桁前半
2. 一方で大型化、効率化への開発競争も激しく、世界の風況に応じたモデルが要求される
3. 今後の有望市場は洋上風力だが、そこは三菱ヴエスタスとシーメンスの独断場
4. 陸上風力でも中国並みの市場があれば規模で食えるが、日本国内だけでは台数が出ないので食えない
5. 上記の1〜2をカバーする事は、世界市場で数を売る事だが、そこで3〜4で勝てる要素が要求される
沢山理由を書きましたが、それにより撤退判断は納得できます。
プレスリリースにあったエネルコンは元々子会社が扱っていたもの。太陽光発電も風力発電も、製造業の部分で国際競争力を維持していくのは難しかったですね。
数年前は、風力発電は太陽光よりも部品点数も多く、素材の強度なども求められるので先進国の技術優位がまだ保たれるーなんてことも聞かれましたが、藤田プロがコメントされている通り、熾烈な価格競争に加えて、少なくとも日本の陸上風力はそれほど風況等から考えてもそれほどのポテンシャルが無くスケールメリット出しづらかったこと、洋上風力の市場に食い込むのは難しかったことから撤退の判断になったのだと思います。
日立さんのプレスリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2019/01/0125.html陸上風車は、国内メーカがなくなってしまいましたね。もともと、三菱重工業が大変いい技術をもっていたのですが、GEに訴訟され、撤退したなどの苦い歴史があります。洋上では、三菱重工業がVESTASと合弁事業をやっているというのはありますが。太陽光とともに、風力もおおいに可能性のあるエネルギー資源、GE、もシーメンスも風力に大きく力をいれています。太陽光パネルで中国メーカーに価格で勝てないいま、再生可能エネルギー技術でどう日本がポジショニングをとっていくかが大事だと思います。ESS 蓄電池とIOTなどIT技術で何か先駆的モデルをつくれると嬉しいのですが