“年収300万40歳博士”は自業自得なのか - “法科大学院の失敗”も根本は同じ
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博士は資格なので使おうが活かそうがその人次第。年収300万40歳博士を絶対悪として捉えているが、信ずるものがある人にはお金以上の何かがあるはずなので、他人が決めるものでない。生きるための知恵がちょっと足りなかっただけかなと。
長阪さま、応援しています。大学院重点化や法科大学院制度に限らず、政策の定着にあたって必要な地道な環境整備に十分なリソースが「継続的に」割かれないのが、日本の政策決定システムの致命的な欠陥ですね...
「継続的に」というのは3年、5年、10年というスパンなのですが、お役所の担当者の方は3年未満でローテーションしてしまい、次の担当者は新たな施策で実績を上げないと出世できないので、地道な施策を継続することが難しいそうです。
研究費をめぐっても同じような問題が指摘されていますね。
フミナーズ: このままじゃ日本の研究はダメになる? 睡眠学の最先端に聞く資金不足の裏側
https://newspicks.com/news/3460547
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あとややこしいのが、キャリア官僚は2〜3年で違う部署をローテーションする仕組みなんです。
すなわち、彼らが出世するには2〜3年のうちにその部署で実績を残さなければいけない。だから、彼らはしょっちゅう仕組みを変えたり、どんどん新しい制度を作ったりするわけです。
官僚の方たちは一生懸命新しい制度を考えてくれています。しかしその結果、むしろ状況は悪化して負のスパイラルに陥ってしまっているんですよ……。
『WPI』という研究支援制度だってそう。IIISの研究資金の多くを担っている制度なんですが、なぜか10年で援助が打ち切られるルールなので、IIISは2022年に研究資金の多くを失うんです。なので最悪の場合、ここIIISは誕生してからたったの10年でなくなってしまう可能性がある。
-----毎年、法科大学院生のキャリアガイダンスを数校でやっていますが、皆さんキャリアに対して真剣に向き合っています。確かに難関試験に向けて視野が狭くなっていたり、合格がゴールになっているようなときもあるかもしれませんが、志高く頑張っていらっしゃいます。
年収うんぬんよりも、毎日膨大な時間とエネルギーを投下して志高く頑張っている方には、その能力を発揮できる環境に出会ってほしい。貢献実感が得られることがキャリア上もっとも健全だと感じています。