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記事中の案件の解説、多くの方が前回のニュースで読まれたと思いますが、前回目に触れなかった方のためにこちらにも転載しておきますね。

十二指腸内視鏡は、主にERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)と呼ばれる技術、肝臓や胆嚢と十二指腸(胃の1つ先)をつなぐ胆管や、膵臓と十二指腸をつなぐ膵管が、胆石や腫瘍によって通りが悪くなったところを評価、治療するために用いられます。腸の中はそもそも細菌が多くいる場所でそこに一般的な細菌を持ち込んでも感染はあまり問題になりませんが、この胆管は無菌なので、ここに内視鏡で細菌を持ち込むと、たちまち重篤な細菌感染症となります。急性胆管炎と呼ばれる病態です。

今回問題となったオリンパスの内視鏡は、closed channel scopeと呼ばれ、本来空いている内視鏡の先端を閉じる構造とすることで、細菌を内視鏡内部に取り込みにくく、細菌感染の可能性を減らし、内視鏡の洗浄操作も楽になるのではないかというアイデアで開発されたもののようです。

しかし実際には、細菌が入るには十分なスペースがある一方で、説明書通りの洗浄操作を行っても細菌を完全には取り除けない構造になってしまっていた可能性があるということです。

日本では使用されていない型のようですが、米国ではすでに2012年からこの内視鏡とCRE(カルバペネム耐性腸球菌)のアウトブレイクとの関連性が報告されており、現在まで多数の訴訟につながっているようです。

ERCPによる感染症の合併の確率を0にすることはそもそも困難で、その旨はあらかじめ内視鏡の施行前に同意書という形で合意形成されているはずですが、本件は内視鏡のデバイス自体に落ち度がありそうということで、デバイスのリコール、訴訟につながったと思います。

洗浄後の再使用を許されるデバイスは必ず感染のアウトブレイクのリスクが付きまといます。現場で使用される前に十分なデバイスの精査、洗浄操作の繰り返しの評価が求められます。このようなニュースをきっかけに、オリンパスに限らず、他の医療機器開発メーカーも含めて自社製品の再度の見直しが行われることを期待します。
同社は粉飾決算の問題や内部通報の件で社内的にもゴタゴタが続いている(先日も内部通報絡みで訴訟が提起されたと報道されていた)。

本件も、同じ件が複数回取り上げられることにより繰り返し報道され、製品の信頼性にもゆらぎが出かねないだけに、厚労省への報告をなぜ適時に行わなかったのかという点が気になる。

感染症を起こした可能性があるとして今回問題となった製品は、製品としてはチャレンジングなものだったのかもしれず(その点は素人なので分からないが)、早期に誠実に対応していればかえって信頼性が上がった可能性もあったはず。
しかし、当初報道では「医療機関に積極的には注意喚起しない」という内容のメールが見つかり、隠蔽ともとれる対応をしていたとのことだった。
相次ぐ不祥事のために、社内のマインドが内向きになっているのではと残念に感じる。

早く膿を出しきり、生まれ変わってほしいと思う。
本件は2000年から2017年の海外での内視鏡不具合発生を厚生労働省に報告しておらず、2017年に追加報告と陳謝をしたとのことです。
なぜ2017年になって気づいたのか、厚生労働省がどう対応したのか、2017年に起きた話がなぜ今報道されるのか、再発リスクをどう防いでいるのか、気になるポイントばかりです。この間ガバナンス強化を進めてきたはずのオリンパスなのですが。。。
記事中にある案件は昨年問題になったこちらのニュースです。
【欧米で190人が院内感染 オリンパス内視鏡使用後】(共同通信、2018年11月26日)
https://newspicks.com/news/3486770
オリンパス株式会社(英語: Olympus Corporation)は、日本の光学機器・電子機器メーカーである。本社は東京都新宿区西新宿に所在。 ウィキペディア
時価総額
2.15 兆円

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