「頭良くなる薬」厚労省輸入規制 個人でも処方箋必要
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患者さんに薬歴を伺う際、処方薬以外のサプリメントやOTC薬の服用についてより丁寧に聞き取るよう心がけたいと思います。
普段、「薬局等で」購入しているお薬やサプリメント、健康フードはありますか? という聞き方をしていますが、「薬局やネット等で」の方が良いかもですね。
薬やサプリメントの副作用に対して処方薬が足されていくことを防ぐ為にも、サプリメントやOTC、処方薬のコンプライアンスも含めて(時間が許せば過剰に偏ったダイエットも)患者さんの服用状況を薬剤師が把握し、必要に応じて医師とコミュニケーションが取れるようにしたいと思いました。
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これは、日本よりも米国やヨーロッパでホットなトピックで、日本で個人輸入されている方は非常に限定的であったと思いますので、メディアで取り上げず、ひっそりと輸入規制すべきだったのでは、と思います。中途半端にメディアで取り上げることで、逆に興味を持たれる方が増えてしまうのではないでしょうか。
私も米国で臨床をしている間に知ったカテゴリーで、この「頭が良くなる薬」というのは、nootropicsとかsmart drugsと総称される化合物の一群を指しているのではないかと思います。
「頭が良くなる薬」といっても、実際に長期的に知性が上がるというわけではなく、短期的な集中力や記憶力を上げるといった有効性が示唆されているということです。それと引き換えに、頭痛、不眠や幻覚、薬剤によっては依存症といった副作用のリスクが上昇し、乱用は非常に危険性の高いことです。簡単なサプリメントを除いては個人で管理できるものではとてもありません。
表面的にも本質的にも、真に頭の良い人が選択する方法ではないということです。
一口に「頭がよくなる薬」といっても、とても身近なカフェインから覚醒剤の一種であるアンフェタミンまで様々な化合物を内包しています。サプリメントになると有効性の実証はイマイチだが副作用も少ない、臨床現場で痙攣などの治療に用いられている薬剤にはある程度実証された「有効性」がありますが、治療域と中毒域の閾値が狭く、副作用の危険性が非常に高いため、そのような使用方法が推奨されるものではありません。
サプリメントを使われる場合には我々医師の話の及ぶところではないのかもしれませんが、ことに薬剤に関しては、常に有効性と安全性の天秤という物差しが重要で、それがよくわからないまま目先の利益に走って用いられるのは非常に危険です。輸入規制や処方箋による規制が入るのは当然レベルの対処だと思います。
しかし、このオンライン時代に厚労省がどこまで輸入規制できるのかが不透明で、だからこそ、このようなメディアによる情報の曝露は逆に危険性を増すのではないかと考えてしまいます。