イオンの復活劇、“投資のプロ”が見ると何が変わった?
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イオンの海外事業にはとても興味があります。日本の総合小売で海外でも稼げているのは、イオン、セブン&アイ、百貨店チラホラといったところかなと。イオンの海外での展開は興味深いですね。
所在地別セグメントでも、同じ現象が見られます。海外でも、小売業ではそんなに利益を稼げていません。それは、事業別セグメントの「国際」部門が1億円の営業赤字であることからわかります。海外でも金融と不動産の利益が拡大しているため、海外部門全体で236億円の営業利益を稼ぎ出しています。セグメントで分けて営業利益の話をするなら、収益データもあった方がより分析できると思います。
ということで、イオンの第3四半期決算資料を調べると、収益の内訳は以下のようになっております。
①GMS 2兆2,729億円
②SM 2兆4,298億円
③ヘルス&ウエルネス 5,899億円
④総合金融 3,204億円
⑤ディベロッパー 2,664億円
⑥サービス・専門店 5,769億円
⑦国際 3,301億円
こうしてみると、記事内容通り、国内においても海外においても、小売業が利益を稼げておらず「総合金融」「ディベロッパー事業」において利益を出している構図は変わらないものの、
①GMS ▲188億円(利益) / 2兆2,729億円(収益)
⑦国際 ▲1億円(利益) / 3,301億円(収益)
※ 海外の小売業はイオンモールと考えていいのでGMSと比較
となっており、「営業利益率」で比べれば海外の小売業の方が圧倒的に高いことがわかります。
加えて、営業利益の前期比が
①GMS +22億円
⑦国際 +27億円
となっており、
収益的に1/8程度の「国際」の伸び幅の方が「GMS」より高いということがわかります。
よってこれらを総合して考えると、海外においては小売業も好調であり、利益を稼ぎ出す体質になりつつあると言えるかもしれませんね。(そのカラクリは非常に気になります)
この流れだと、次の決算発表では「国際」の営業利益は黒字になるでしょうし。タイに住んでて、東南アジア全体を管轄するる立場でみると、東南アジアにおけるイオンは、確実にローカルに根付いた企業としての立ち位置を確立してると感じる。
例えば、カンボジアプノンペンでは、イオン前とイオン後で経済が大きく変わったと言われてる。
それくらい地元に影響を与える存在になれているところが、イオンの凄さだと思う。