【独自】高級ブランドがのめり込む、儲かるスニーカーの「秘密」
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Quartzによる、高級スニーカーの裏にあるトレンドを解説した記事です。グッチ、プラダ、ヴィトン、バレンシアガーー。たくさんの高級スニーカーの写真とともに、その歴史やデザインの背景を楽しく学ぶことができます。
思えばスニーカーほど、ビジネスに関わる人々に、あらゆる知見をもたらしてくれる題材はないでしょう。Nikeの創業者ウィル・ナイトの自伝「シュー・ドッグ」は、ナイキのベンチャー精神であったり、アシックスとの市場競争であったり、マーケティングの巧緻を教えてくれます。また製造業的な視点でみれば、あらゆるサプライチェーンや、大量生産によるコストダウン、そして色や形のパーソナライゼーションなどもスニーカーを中心に学べることが多い分野です。
ちなみに最近ではシリコンバレーの経営者が、どんなスニーカーを履いてい
るのかといったことまで、ファッションニュースになっています。マーク・ザッカーバーグと同じスニーカーを履きたいとは、まったく思いませんけど(笑)
*シリコンバレーの大物たちが履いているスニーカー24選
https://newspicks.com/news/2255284NPにいるビジネスの世界の皆さんは記事後半のデザインのルーツにはあまり興味はないでしょうが前半はブランドビジネスの話なので読んでみると面白いと思います。
記事ではラグジュアリーのターゲットが中国に移ったからストリート化し、スニーカーがいっぱいでたとありますが、僕はちょっと違うと思っています。
この10年で世界中で個人の所得差が大きく変化し、年収1億円の人が着る服というのが新たな需要として産まれたのだと思っています。今の年収1億円の人はスーツ着てない人もたくさんいますので、スーツ=ラグジュアリーを変えなければいけなかった。
例えばLouis Vuittonも前回のメンズでキムジョーンズ(現Dior)が入りメンズのストリート化に成功します。
それと並行してOff-whiteのヴァージルアブローがNIKEとのコラボを成功させ少し高めのスニーカーを限定、希少に成功させます。このヴァージルアブローが今のヴィトンのディレクターです。ヴィトンで初の黒人男性によるディレクターの誕生は大きな話題になりました。
服は買えない人でもバッグ、シューズはラグジュアリーブランドの人は多くいて昔からレディースはこれに成功していたのでメンズもその形にこの5年で上手にシフトした、そして年収1億円の人の服や靴を新たに生み出したという事だと思っています。時代がフォーマルからカジュアルへと移っていることを足元のシューズが物語っています。IT巨人のトップは日常生活ではほとんどカジュアル。その足元にもちょっと人とは違った味付けをしたいという思いがあります。
そのニーズに高級ブランドが対応したというところでしょうか。もちろん、足元だけでなく、多くの高級ブランドはスポーツよりのマーチャンダイジングになっています。
機能よりもデザイン重視のラグジュアリーブランド。超レアには破格の値段もつくとか。
かつて「Nike狩り」というのが横行しました。レアなスニーカーを履いている人を強盗が襲うというもの。財布を出せ!ではなく、そのスニーカーを脱げ!という強盗。それを転売して稼ぐ輩が横行した時代を思い起こしながらこのレポートを読みました。