ゴーン氏は、なぜ勾留理由開示公判に打って出たのか(郷原信郎)
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日本国内なら朝日新聞を通じて有罪推定して、特捜部は最後にきっと容疑者を犯罪者にする。
有罪判決を出す。
しかし、ゴーンさんの場合は少々違う。朝日新聞だけで有罪推定をして、いかにもゴーンを有罪にしようと思っても、本当に特捜部、日産が二人三脚でゴーンを有罪にすることができるか、かなりの無理が残る。
朝日新聞さえもゴーンの有罪推定ができなくなってきたようだ。
逃走の可能性がなく、有罪確定でもない中、手錠をかけ、腰縄を縛る。このようなやり方ではほんとうに公正な裁判ができるだろうか、
非常に疑問に思う。
ゴーン事変を通して、日産のガバナンスの不在、特捜部の無理、大手新聞の有罪判決報道などなど、日本のイメージをひどく毀損したと思われる。容疑を否認する被疑者を牢屋に入れ(長期間勾留)、弁護士の同席を認めない取り調べを延々と繰り返す、特捜部の常套手段は「人質司法」と酷評されます。
ゴーン弁護団の狙いは、保釈を認めない日本司法の後進性・不当性を、世界のメディアに発信し、国際世論に訴えることでしょう(検察のリークを垂れ流す日本メディアは、もはや出る幕なし)。
私が注目するのは、勾留理由開示公判後の弁護団の次の一手です。
仮にゴーンさんのお嬢さんが緊急来日し、外国人特派員協会で記者会見したら、ワイドショーやスポーツ紙が飛びつき、大騒ぎになるでしょう。
ゴーンさんの母国メディア(フランス、レバノン、ブラジル)はいきり立ち、国際的な長期勾留批判が高まる。「外圧」に弱い霞が関はうろたえ、首相官邸も傍観できなくなるでしょうね。
矢面に立ちたくない裁判所は、特捜部の言いなりにならず、早期保釈を認めるかもしれない。縄で縛られたゴーンさんが法廷に姿を現し、発言することで事件の様相は一変する。「人質司法」の是非が問われます。おなじみ、郷原さんの解説です。特捜のリークを垂れ流す記者クラブマスコミの弊害が出ていますので、ここらでしっかりとゴーン氏の主張を報道して欲しいものです。
<引用>ゴーン氏が、開示公判で述べることは、それまでの検察側の見方ばかりを報じてきたマスコミとしては、「対等報道」の観点(検察側と、被告人弁護人側の主張を、対等に扱うこと)からも、相当詳細に紹介することになるはずだ。新聞・ネット記事では全文掲載されるであろう。そのように考えると、ゴーン氏が、勾留理由開示公判の場で、自らの主張を堂々と述べることの意義は非常に大きいと言えよう。