なぜ役所はすぐに「それは前例がありません」と言うのか
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勉強になりました。
確かに役所は利益を産み出すことを念頭に置いているわけではないですもんね。いつでもどこでも、「前例が無いので却下」になるわけではなく、「前例が無いので検討する」という方向に向かえると良いですね。 そのためには人、時間と色々と必要ですが、相手の立場を知り、相手の立場で考える意識も大切だなと感じました!!
注目のコメント
前例や規則があれば実行しやすいからですね。
会社でも上司に改善のお願いをしたときも同じです。前例がないのはやらない理由にはなりません。
むしろ、「改善は、前例のないことの実行」から始まります。基本的に役場は「ルール通りに実行する役割」なので、ルールを逸脱した事は厳に慎まなければならない役割です。ルールを作るのは議会の役割、あるいは地方行政なら議会に加えて首長の役割。
このような経緯から、どうしても役人はポジティブリスト方式の動きとなります。
従って、ルール以上の采配を役人に期待するのは、本筋からは外れますし、これは仕方ない事です。
とは言え、余りに酷いケースもあります。
「文句が出ない方向」に住民自治を抑えつけるパターンなどはそうです。
例えば自治会が運営する消防団の夜警に対して、住民は自治会ではなく消防署に「ウルセー!」等のクレームを入れます。
すると消防署は、消防団に対して夜警を控えるように連絡します。これ自体がポジティブリストを超えた行為でもあるのですが、そもそも住民のクレーム先が異なります(己の組織の話だろ、と言う事です)。
公園に貼り出された数々の「禁止事項」も同じです。それまた住民が「ウルセー!」と言うクレームを役場に届けるからです。
要すれば、我々の多くが「自治」を実現するためのスキルやノウハウ、知識が無い点に基づいていると思います。
こんなんで「地方分権」など制度だけ実施しても、結果は悪化するだけだと思いますね。
消防団の件にしても、公園の件にしても、住民同士が「自分たちがどのような街にしたいのか」をお互いに話し合う場を設け、役人がコーディネートするような自治が好ましいように思います。
その際の役人も、相応の人材でなければならないと思います。行政とは数十回仕事をしていますが、「前例がない」と実は言われたことはありません。
そう言われている方は、無理筋な要求を行政にしているのではないでしょうか(政治家や首長を通して、特定組織への利益誘導を図るなど)。
あくまで公益を目指し、また法的な課題と行政のルールを知った上での提案であれば、行政は前向きに検討してくれます。
「前例がない」は、婉曲的に距離をおくための言葉であるように思います。