オンワード、ZOZO出品を停止 新サービスで条件合わず
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ZOZOがどうとか以前にオンワードの独自路線に拍手を贈りたい。もともと自社のブランドを持ち、品質には定評のある会社だからこそ独自路線であるべきだと思う。ZOZOに出店していたことによりネットのノウハウも学べ、今が好機だったのではないかと思います。今後、モール離脱する企業とよりモール寄りになる企業が二極化すると思いますが、個人的には最初は大変でも独自路線を選択する企業が生き残っていくのだと思います。
そもそもZOZO依存度が低いとはいえ、「勇気ある決断」がアパレル業界に与える影響は大きいでしょう。色んな意味合いで、手数料・施策・営業面でブランド側の不満が増えている傾向がある一方、ファッション専門ECとしては1強と言うのも事実。ZOZOの中でのロジックをハックしようとする新興企業も存在する中で、そちらに行かずに掲載停止に踏み切った決断には「明確な意志」を感じます。
オンワードホールディングスのEC売上203億円は自社EC比率75%と自社EC依存度が高い。大手アパレル企業として、ここまで自社EC路線というのは稀です。
https://www.wwdjapan.com/597630
自論では、EC事業もポートフォリオのバランスが必要だと考えています。自社ECは営業利益率が高く、独自の表現やサービスを展開できたり、実店舗と連携してブランドロイヤルティを高めるチャネルだが、販売力はモールECよりも落ちる。モールECは販売力を持ち、新たな顧客の開拓に役立つが、顧客情報が取得できない!サイト内のブランドの表現が限られる、自社ECと比較して営業利益率が低い。
一般的なアパレル企業(独自性をメインとしたブランド以外)は、在庫の健全化やトレンドが早いため、モールECを効果的に使った方がよいと考えています(全部に出店するというわけではない)。
しかし、私自身、メガネスーパーのEC(コンタクトレンズが主)をやってきて一部考え方も変わりました。自社EC比率は約90%で、本来はモールECも効果的に使いたいのですが、いかんせん、コンタクトレンズという商材に関しては価格競争のレッドオーシャンなので先方の戦略には乗りづらい。また、メガネ専門で販売力のあるモールECはほぼ存在しない。結果的に、自社ECは「注文をカンタンにする」ことに力を注いで、5年で月商8倍まできました。
「戦い方が合わないモールEC自体に出ない、注力しない」という選択肢があるということです。
アパレル業界においても、モールECは結果的に価格競争が激しくなってきており、ZOZOTOWNでも低価格ブランドの反応が高まってきていると感じます(中〜高価格帯がダメではない)。
今回のオンワードグループの判断は、中朝的に見て「企業戦略の観点で、やはり相性が悪い」という判断なのかもしれません。「老舗のオンワードが出品を取りやめたことを契機に、アパレルのネット通販における「ゾゾ1強」が揺らぐ可能性もある。」
こういう論理の飛躍は、きちんとファクトを押さえてから語って頂きたいものです。
オンワードHDのEC全体 203億円
自社 152億円 ※自社比率75%から逆算
ZOZO比率 ~50億円 ※25%以下から逆算
そもそもオンワードは百貨店ブランドを多数保有する企業であり、ZOZO比率がTOKYO BASE等のカジュアルブランドメインの企業と大きく異なります。また、23区にしろ組曲にしろ、40代以上が主力客層であり、30代前半がメイン顧客のZOZOとは最初から親和性が低いため、クーポンなどのセール施策にも与しにくく、今後も強化する方向性にないかと思います。
したがって、先日のUAの件も受託開発の委託ストップを「ZOZO離れ」とトラフィック欲しさに語るのは結構ですが、明らかに間違った認識であり、プラットフォーマーとしてのZOZOの弱体化を語るのは論理の飛躍だと思います。