三菱重工、10年かけた組織改革の集大成へ。縦割り打破は可能?
コメント
選択しているユーザー
巨大企業における組織改革事例として色々と考えるきっかけをくれる。
「CSO(最高戦略責任者)」というポジションを明確に配置しているのも、経営としてのコミットメントの表れだろう。このポジションを、生え抜きの泉沢氏が担っているというも興味深い。
三菱重工のHPを見てみると、ここ5年の売上高/受注高は横ばい気味ではあるものの、アニュアルレポートによると組織変革の取り組み開始以降は特に有利子負債の圧縮とフリーキャッシュフローの改善等で一定の変革は見て取れる。とはいえ、本来的に成し遂げたい変革に対してはまだまだ道半ばなのだろう。今後に注目したい。
※資料内にあえて「 特殊要因:客船、MRJ、南アフリカプロジェクトにかかる支出およびアセットマネジメントによる収入。」を除く数字も併記しているあたり、特定プロジェクトでの損失はやはり相当な痛手だったものと思える。
(参考)MHIレポート2018
https://www.mhi.com/jp/finance/library/annual/pdf/report_2018.pdf
(参考)業績ハイライト[直近5年]
https://www.mhi.com/jp/finance/finance/highlight/
注目のコメント
この規模の会社が10年間でこれだけ変わったということ、とてもすごいことだと思う。記事にもあるが事業所が強いことは知られていた中で、それをSBU単位のポートフォリオマネジメントができる会社に変わった。
そのなかでMRJや客船事業など、想定よりかなり悪かった事業もあっただろう。それでもこういう攻めができているのはそもそもの採算が改善したからでもある。
その変化については、是非下記の朝倉さんと三菱重工・小口CFOとの対談をご覧いただきたい。
https://newspicks.com/news/3475280
https://newspicks.com/news/3475341完全縦割りだと管理部門が何倍の人数にもなり非効率だったり、ノウハウが横展されないなどのマイナス面はありますが、それも連携しだいでクリアできます。出来るだけ独立的にスピーディーに質の高い意思決定と執行ができる形が良いですが、その形は事業の規模や事業のトップのタイプにもよってくるので、柔軟にアジャストしていける管理部門の体制を敷くのが良いのかなと思っています。型にこだわって窮屈になるのではなく、事業ファーストで最適解を最速で進めていける体制を個別最適でどうできるかに向き合い続けている会社は強いなと感じます。