レオスの上場延期、主幹事証券が事実上要請
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今年の世界のIPO市場で注目を集めたのはSpotifyの直接上場(ダイレクト・リスティング)でした。主幹事証券を介在させない上場手法で、その成功は証券会社の意義を揺るがせました。
いまや未上場でも上場会社以上の資金調達が可能となり、クラウドファンディングなど一般投資家も未上場株式投資の機会が開かれています。ICO、STOの流れも加わって、上場と非上場の垣根は一層薄れ、上場を取り仕切る証券会社のIPOビジネスの意義に疑問が呈されています。
本件の個別事情は知る由もありませんが、これら一連のコーポレートファイナンスイノベーションのトレンドに照らすと、主幹事証券が発行体の意図に反して上場取り下げを強要するというのは全く奇異に思えます。投資家保護という大義名分が既得権益の温床になってはならない。西海岸と東海岸の戦いと言えるかもしれません。なんでそもそもこのタイミングで主幹事が指摘するのか。
上場審査は、証券取引所が審査をするが、そのまえに主幹事が果たす役割が大きい。証券会社が引き受けをするにあたり、色々な内部体制のヒアリングもしていくし、上場申請資料を一緒に作っていくし、そのなかで整備をしていく。
いつみずほとして状態を理解したのか、それが申請前だったらどうしてその時点で止めたり改善をしなかったのか、直近であればなぜそもそも前に捕捉できなかったのか。
投資家保護に資する事由があって延期をしたのであれば、上場前ではあったので良いことだし必要なことだとは思うが、上記の部分は疑問符が大きい。
なお、市況理由ではないと思う。
延期するには東証含め関係各所への説明が必要だし、またそれにより失う信頼は小さくない。逆にもし実質的にそれで延期したのだとすれば、そもそも今後の上場の難易度も高まる(というかこういうことに東証は極めて毅然と対応すべきとも思う)。
下記が今朝の延期のPick。
https://newspicks.com/news/3547466