東証「1部」企業削減へ 投資環境整備へ基準上げ検討
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【投資家目線で市場を見直す必要】
もともと新興市場はマザーズ、ジャスダックと分かれていて、それぞれに上場基準が異なったり、1部への昇格基準が異なったり、歴史的経緯があるとはいえ、投資家目線からすると分かりにくいこと甚だしい。
しかも、1部上場会社が2000社以上もあるというのも、冷静に考えて多すぎる。安易に既存の一部上場会社からの「降格」だとか「上場廃止」などを唱えるつもりはないし、それによる市場心理の一時的な冷え込みにはもちろん注意を払うべきだが、一度整理して、特に個人投資家が理解しやすい市場作りを進めることは、中長期の視点からは必須と思う。
大企業によるベンチャーのM&Aや、非上場のユニコーンを支えるVCや個人の大口投資家など、企業ファイナンスはもっと多様であるべき。そのためにも上場市場はシンプルであるべき。
これについては2018年1月に、以下のようにコメントさせていただいた。
https://newspicks.com/news/2732898/
【わかりにくい新興市場を統合】
マザーズとジャスダックの並存は、
日本のわかりにくい新興市場の象徴。
マザーズに会社を上場した経験からすると、
この二つは早く統合して市場をシンプルで
わかりやすいものにすべき。
まず東証1部への昇格基準が異なる。
マザーズから1部への変更は時価総額40億円、
ジャスダックは250億円、が昇格基準。
この基準の違いは謎。
マザーズが東証の中から生まれたのに対し
ジャスダックは独立市場を買収して傘下に入れた
という歴史的背景によるものと、理解している。
会社を上場する立場や、インバウンドの投資家の立場
からするとこうした違いはわかりにくい。
新興市場こそシンプルに組み立てるべき。
それから、上場廃止基準も明確にして、企業の
新陳代謝を促すべき。
一定期間後に本則市場に昇格しない企業は、
新しく始まる株式型クラウドファンディングなどに資金調達の
活路を求めたらよい。
株式型クラウドファンディングも、かつてのグリーンシートのようにならないように、市場としてのビジョンを早期に確立すべき。確かに、グローバルでニューヨーク、
ロンドン、香港と伍するために、
言っていることはそうかもしれないが、
今まで、10年ほど、マザーズや本則二部から
本則一部への市場変更、一部指定を
促して来たのは、東証自身ではないのか?
これだけ銘柄が乱立したのは、東証の責任でもある。
最近の東証は東芝やオリンパスなどの
上場廃止の基準や、
業績開示の有無を
ある時は「義務」と言ったり、
ある時は「任意」と言ったり、
方向性がブレブレだ。
もっと市場の番人としての、
確固たる信念を持っていただきたい。
引用
最大のテーマが主力の1部市場の位置づけだ。東証は企業数を絞り込むことを目的に、500億~1000億円の時価総額の基準を設けることを検討する。現行は20億円以上が条件で、1部に上がれば実質的に上場を維持できる仕組みになっていた。時価総額が40億円で昇格出来て、20億円で維持可能というハードルは低すぎる。最低でも時価総額1,000億円として、TOPIXを大型株に絞ったインデックスという位置づけにするのが、個人投資家への環境整備としても良さそう