貿易収支は2カ月連続の赤字、原油高が影響 輸出は+0.1%
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季節調整値で見ると輸出入とも前月から減ってますが、輸出の減少幅が大きいので、赤字幅も拡大している状況です。
輸出の押し下げ寄与度を見ると、半導体製造装置や通信機、科学光学機器が大きくなってますので、やはり世界的なハイテク不振が日本の貿易収支にも影響しているようです。輸入の高い伸びで2か月連続の赤字、輸入増の主因が原油高、ということなら、急激な高騰で貿易赤字の原因を作った原油価格が11月から12月にかけて急速に下がっているので、今後の動向は違ったものになるでしょう、たぶん。
我が国の貿易収支は、原油、天然ガスといった資源の輸入で赤字をつくり、自動車を中心にした北米向け輸出で黒字を作ってバランスを取る構図です。財政赤字の大きい我が国の経済を安定させる生命線である経常収支は、貿易収支の赤字を補って黒字を保っているので、原油価格の変動による貿易収支の一時的な赤字・黒字に一喜一憂する必要は無いように思います。ただ、今後本格化する日米貿易協議で対米黒字が大きく減って、原油や天然ガスの高騰で中東・オセアニア向け赤字が長期的に膨らむ、ということになったら大変です。日本が貿易収支で稼ぐ国から所得収支で稼ぐ国になって久しいですが、資源を輸入に頼る我が国にとって、貿易収支の安定が欠かせないのは今も昔も同じです。
一喜一憂する必要はないですが、輸出の動向を中心に、今後の動きから目は離せない・・・ (@_@。輸出数量は引き続き緩やかな減少トレンド。とくにアジア向けが弱いです。一方、輸入数量は増加傾向が続いています。これらの動きから、アジア景気が弱含んでいる一方、国内景気が堅調であることが示唆されます。