ソフトバンク上場、「配当性向85%」のなぜ?
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注目のコメント
孫氏が
「配当ならば一般株主も親会社と同等に平等に受け取ることができる。利害が反することにはならない」との考え方を示していた。
と考えるのは彼の思考回路を考えると自然だと思います。
問題は、配当が思うように出来なくなった時と、配当は出来るけれども、その配当がソフトバンクにとっては望ましいものではないけれども親会社にとっては配当が欲しいという利害関係が一致しなくなる時です。
前者は比較的外から見ても分かり易いですが、後者は一般投資家にひ分かりにくい可能性があります。
通信事業者として先行投資をすべき時に出来なければ、長期成長が阻害されるわけですが、そのリスクと親会社の資金需要を天秤にかけられるのは潜在リスクだと思います。配当性向85%というのは、今後のソフトバンクGへの配当支払い以上に、上場のバリュエーションとして重要。
上場時に売り出すことで、ソフトバンクGにキャッシュインが発生する。国内通信で3社寡占に落ち着いている現状では利益成長のエクイティストーリーが書けるわけではない。そのなかでのキーとなるポイント。
長期という点では、配当→ソフトバンクGの利払いというのは、配当に対して税金が発生するので本来的には全くもって効率的ではない(だから、上記のように足元のキャッシュインのために重要だと自分は認識している)。
また85%はあくまで配当性向で、利益が下がれば配当も減るということ。そして何回かコメントしているように、ドコモやAUはBSが潤沢だが、ソフトバンクは元々BSが効率的という点で、今後の自社株買いによるEPS増などはあまり期待できない。
実際の配当金額ベースで、少なくとも大きな成長はあまり見込めないように思うのだが…この記事で語られてる話は
それほど意外性があるわけではなく、
ポジティブ、ネガティブ、
両面から分析した場合の話であって、
そのぐらい孫さんも充分理解しているはず。
その上でソフトバンクグループが
世界有数の投資会社に躍進する為の更なる資金捻出の為に、
今回の上場を画策したのではないかと、
個人的には思っています。
(孫さんも言ってた気がする)
日本のイチ通信事業会社に甘んじていたら、
孫さんが目指す300年企業なんて
とても実現出来ませんからね。