リーダーは対立を創り出す
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少し前の記事になるが、有意義な内容。
「全会一致とは、参加者が真剣に考えていなかったことを意味する」という言葉は深い。
一方で、人は本能的に他者との対立を避ける。特に組織の中では多数派から外れることを恐れる。
だからこそ、リーダーシップを発揮すべき人間は能動的にメンバーに働きかけ、不安や恐れを取り除き、個々人が感じていること・考えていることを率直に共有できる土壌を築くことが重要になる。そうした多様性こそが組織としての思考力やリスク管理能力を高める。
個人的には、プロジェクト開始時に(言葉としては好きではないが)「死因前死亡分析」を行うことも多い。これから始めるプロジェクトが、残念ながら失敗した―。その原因は何か?何をすればその失敗を防げたのか?あえて悲観的な設定を置くことで視点や思考を揺さぶり、楽観思考下では見逃されがちなリスクを全員で洗い出して識別する。(もちろん、実際のプロジェクト開始後は楽観思考をもつことも重要)
日本の各種「会議」においては特に同調圧力が強いが、ファシリテーターが意識的に対立を作り出すことで有意義な場に変えることができる余地は多い。対立を恐れるリーダーが仕切る組織は、それが企業であれ国であれ、じりじりと衰退していくように思う。