なぜ、「相手に勝とう」とする人ほど交渉に弱いのか?
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注目のコメント
「外務省では、51:49の妥結を目指す。80:20ほかでは報復され得る」と元外務官僚の友人が言っていて、なるほどと思いました。また、「相手を活かすことを意識して議論・交渉に臨む」とも。これは外交交渉を長く重ねてきた外務省が培ってきた組織文化だと思いますが、外交に限らず適用できる至言ですね。
ちなみにその友人(外務官僚を経て全国最年少市長)との対談を下記の主催サイトに掲載しています。
「公(パブリック)であること〜全国最年少市長の挑戦〜【前編】」
https://www.philosophyofyouths.com/azumashuhei1
東修平(30):
四條畷高校、京都大学、同大学院(原子核工学専攻)を経て、事務官キャリアとして外務省入省。環太平洋経済連携協定など貿易協定締結の対外交渉に携わる。その後、野村総合研究所インド現地法人で自動車業界のコンサルティングに従事。2017年1月の四條畷市長選挙に無所属出馬し、現職を破り当選。全国最年少市長となる。公民連携による迅速な事業展開を図るとともに、市民との対話を徹底的に重視した地域主体のまちづくりに取り組む。"そもそも、交渉とは「自分の目的」を達成するために行うものだ。「相手に勝つ」「相手を打ち負かす」ために交渉を行うのではない。「自分の目的」を達成したときに、「交渉に勝った」ことになるのだ。"
これは本当に大事で、このマインドは交渉に限定しません。
そもそも人と会う時は何のために会うのか、何を持ち帰るのかを意識して臨むことはそれを敷衍したマインドセットになりますし、これを意識してコミュニケーションを取ることは相当に価値のあることだと日々感じます。(過去コメント再掲)
私はビジネスで交渉に臨む場合、「目指す100点満点の満額回答」と「絶対に譲れない条件」(=当該交渉の損益分岐点)を予め明確に用意し、その範囲内かつより前者に近いところに決着するように全力を尽くします。
また、多くの場合、後者の「絶対に譲れない条件」は交渉の相手方にも明確に伝えるようにしています。交渉戦略として得策ではないかもしれませんが、これが曖昧なままでは、そもそも折り合う余地がないにも関わらず双方の時間を費やすということにもなりかねず、交渉相手に対して誠実ではないと考えるためです。