落ちぶれるハイコンテクスト人材、台頭するローコンテクスト人材
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素晴らしい洞察。もちろん、背景には通信環境の向上（低単価の実現）や可処分時間の使途多様化（チャネルの多様化と拡散速度の飛躍的向上）など、経済社会要因が多数存在。
8年前に当時学部3年生だった現IT起業経営者の友人が、彼は東大松尾研出身で受賞歴ほかも数多く有していますが、「これから人間のコミュニケーションは徹底して『容易』な方に進んでいく」と話していました。以降、Twitter/Facebookを経て、画像と一言だけの投稿で済むInstagram、スタンプだけで済むLINE、そしてもはや投稿も享受も垂れ流しでいいVoicyほかが国内でも徐々に普及してきました。時流を読むということはこういうことなのだろうと感じます。
そして、さらに上の次元では、10年20年先を見据えて自ら時流を作るというところなのでしょう。まだまだ到底及びませんが、そういう人生もとても楽しそうです。
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つまり、コミュニケーションのクリエイティブの作り方が、ハイコンテクストな環境で細かな表現や演出でエッジを利かすものではなく、ローコンテクストな環境でメジャーな価値観に向けて深くささるような、相対的には正攻法な作り方に変わらざるをえません（もちろん高級ブランドのような、一部の人にわかればよいという排他性が価値になるものは、引き続きハイコンテクストなコミュニケーションが維持されるでしょう）。
このようなローコンテクストなクリエイティブとなったとき、現在の日本の広告代理店やクリエイターの多くは競争力を失います。これは英語の言語対応の問題だけでなく、無意識レベルで、日本市場のハイコンテクストな文化に過剰適応していることも原因の1つと思います。
私のクライアントのグローバルな日本メーカーは、日本国内のコミュニケーションにおいては国内の広告代理店に声をかけますが、グローバルなコミュニケーション施策においては、すでにコンペの開催そのものが米国となり、そこでは日本の広告代理店には声がかかりません。もちろん電通などはそこへの危機感を含め、コーポレートとしては海外の会社を買収して適応していますが、マーケター個人のキャリアとして考えると、いかにローコンテクストな文脈に対応した作り方をするか？ は、大きなマインドセットの転換になります。1,000 songs in your pocket.
たとえばこれ、ローコンテクストなメッセージ。文化的な背景は関係なく、どこの国でも通じる。変に表現に凝った玄人好みしそうものでもない。
中高年マーケター、若手マーケターとか関係なく、柔軟な思考力で、グローバル市場で通じる、本質的な価値を生み出す人が求められますね。僕はアンチテーゼを。
ローコンテクストと一概には言えないと思います。むしろ僕はGoogleやFacebookの様なグローバルサービスに対してよりハイコンテクストになっていくと考えてます。マーケティングに近い分野では典型例がInstagram発祥のハッシュタグコミュニケーションです。共感、共有というシステム親和性を持ったコミュニケーション欲求がシステムをハックする形でハイコンテクスト化していて、実はかなり複雑なマーケティングを要求します。
日本の文化がハイコンテクストであると言われる大きな理由は、日本は「形（かた）」の文化だからです。先人の作った形を経験的に身につけて、同門同士で形を前提としたハイコンテクストなコミュニケーションを取ります。こうしたローカルルールコミュニケーションは何も日本人だけに備わった特性ではなく、規模の大小を問わず、閉塞環境においては自然発生する事が社会実験等で多々示されており、人類の疑わざる特性です。
こと現代ではこの形はGoogleやFacebookのようなグローバルサービスとなってあまねく人類に向けて展開される「形」となりつつあります。日本でもシンガポールでも、GmailやFacebookで連絡を取りAmazonで買い物をし、IKEAで買ったベッドに寝ることで得るコンテクストは同じです。
