「モアイ像返して」イースター島知事が涙で訴え
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コレクションを未来永劫にわたって維持し続けるというミュージアムの思想を見直す大きな潮流が始まっているように思います。
東京国立近代美術館にある戦争記録画は、アメリカからの「無期限貸与」というかたちになっています。まあ、泥棒博物館と言われる大英博物館ですから確かにそうなのですが、大英博物館にも言い分はちゃんとあるわけです。
第一に大英博物館の収集品の大半は個人の寄付によるものなので、大英博物館は善意取得の第三者であり、法的には正当な所有権を有していること。
そして、現実的に1つでも返還したらどう考えても返還請求が殺到して収拾がつかなくなる、ということもあります。
ただ、確かに大英博物館の収集品には略奪品や盗品があるにせよ、その物の正当な価値をちゃんと認め、学問的に研究しただけでなく、多額の費用をかけて保管し、広く一般に公開した功績はきちんと認めるべきだと思うのですよ。
モアイ自体も、たしかに作ったのはイースター島の人たちですが、同時に破壊し、打ち捨てたのも彼らだということを忘れてはいけません。
(詳しくは私のブログなぞご覧くださいませ。http://blog.livedoor.jp/archon_x/archives/9228903.html)
実際問題として、サンチャゴからでも5時間以上かかる絶海の孤島イースター島の距離を考えれば、大英博物館からモアイがなくなったら、世界の大部分の人は実物のモアイを見ることなどできなくなるでしょうね。だからこそ、大英博物館って入場無料なんですよね。
モアイ像のほかにも、ロゼッタストーン、ミイラコレクション、ギリシアパンテノン神殿の彫刻など、歴史的価値の高い収蔵品は、旧植民地などから「盗み取ってきたもの」ばかりだから。
各国から返還要求されてるものの大英博物館側は応じていないし、大英博物館だからこそ、ここまできちんと保存展示できてきたのだと自負してるコメントも読んだことがありますが、どうしたらいいのでしょうね、この問題。日本画の優れたコレクションも多いです。