長銀「最後の頭取」が今だから話せる、破綻カウントダウンの日々
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談話後半にある長銀の破たん認定のくだりですが、他業種と比較しても銀行業は債務超過か資産超過の判断に恣意性が入り込む余地があることは確かです。
結果的に長銀や日債銀は債務超過→破たんの経路を辿ったわけですが、その帰結として20兆円近くの公的資金が回収不能という状況となりました。
一方で、資産超過として判定された銀行は「多額の公的資金投入」を批判されながらも、救済されその結果投入額を上回る公的資金の回収が行われました。
ヒステリックな世論に背中を押されて救済をしなかった場合と、救済した場合とでは財政コストが全く異なることは明白な事実です。
とはいえ、救済を期待する銀行のモラルハザードを政策的に排除することは勿論必要ですが。当時、長銀との取引が密だった会社のコンサルティングをしていましたが、その関係でお会いした方達はほとんどの方が、部署間で連携して仕事をされていた感がありました。
でも、実態としてはそれは偶々そういう良いチームに当たっただけだったのでしょうか?
>自分の部門の仕事はきちんとやるけれど、他の部門には口出ししないという官僚的な縦割り組織の弊害です。そんな縦割りの思考に私自身、どっぷり浸かっていました。<
20年という月日が流れて、今の新生銀行には当時の長銀の面影は残っていません。
過去を振り返って失敗を総括して記録に残すことは確かに大切だと思います。
たった2か月半の頭取を務めた重さ、辛さ、悔しさ、後悔の思いは内に秘めて淡々とした言葉に重みを感じています。
大野木元頭取は亡くなられて、もうその言葉を聞くことは出来ませんが、鈴木さんは大野木さんの思いも代弁されているのだと思います。