アップル株下落、最新iPhone需要が予想より低調
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注目のコメント
「アップル、台数開示やめるってよ」
アップル株は日中の取引を前日比+3.36ドル高(+1.54%)の222.22ドルで終えましたが、決算を受けてコメント時点で207.33ドル(11/1終値比▲6.7%)となりました。
7-9月期は市場を上回る結果稼ぎ時の10-12月のガイダンスが弱めで、ざっくり計算すると対前年同期比の税引前利益の増益率が二桁から一桁台に下がる可能性を示唆しているからだと思います。会社側はメモリなどの部材価格の下落を享受する一方新製品投入タイミングの差・ドル高などをマイナス要因にあげていました。
なお、次の四半期からiPhoneなどの台数の開示をやめるとのことです。アップルとしては単価引き上げが進んだ結果、新興市場では市場への浸透に時間を要する公算が高まり、また既存市場では買い替えサイクルの長期化が予想されることから台数というKPIが一人歩きしないようにしたいのだと思います。言い換えればサービス収入の拡大でユーザーのARPAアップに舵を切るという宣言に相当しますね。iPhoneの需要が低調とのこと。確かに高いからそんなにポンポン機種更新するわけではないですよね。日本でそれなので、ましてや新興国ではきつそう。中国企業など競合他社のハイスペなのに安い機種も増えていますし。
椎名さんのコメントにあるように、台数開示を止めるというのは台数を追うビジネスからの転換ということになりますね。どんなKPIを置いていくんだろう。日経など他紙に比べちょっと分かりづらい記事。
要するにマーケットが反応したのは
ガイドライン(予想)より実績
実績は額は合格したが、台数が不合格
理由は値上げに需要がついてこなかったから
です。
ただし、同社がかなり影響を受け得る米中貿易戦争の不透明さ、それを乗り越える可能性を見い出せるほどの力強さには欠けた決算、このところの市場全体のボラティリティの高さなど、優れてマクロ要因も大きいでしょう。
なお日本時間昨日をもってしまった米マーケットの10月は、月間では2008以来の下落率を記録したと、無気味な緊張感が続きます。