ラクスルが目指す「シェアリング基盤」の可能性
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先々週、上場後初めての株主総会を終えたラクスル松本社長のインタビュー記事です。学生時代からの付き合いであり、新宿のマンションの一室で創業間もない頃から事業について互いに議論し、前職時には出資を行い、3年前からは社外取締役を務めています。
横で見ていて感じるのは、松本社長や経営チームが常に次のステージを見越して打ち手を講じているということです。
後になって振り返ると、非常に一貫したストーリーに見えるのは、単に後付けでストーリーを構築しているのではなく、常に先回りして会社の将来を想定しているからだと思います。本記事から、そうした考えの一片が垣間見えるのではないでしょうか。ラクスルは「印刷EC」を「シェアリングプラットフォーム」という形でビジネスモデルとして抽象化し、印刷だけでなく物流や広告に展開しようとしている。
リクルートは「就職情報誌」を「マッチングメディア」という形でビジネスモデルとして抽象化し、就職だけでなく進学や結婚に展開している。
社会にどういう構造的変化をもたらすかを定めれば、それを水平展開できる。そこまで行けば、時価総額は一気にはねる。
では、リンクアンドモチベーションはどうするか?
モチベーションクラウドをHRTechのように表層的に捉えるのではなく、ビジネスモデルとして抽象化して捉え、それがもたらす構造的変化をコンセプトとして昇華できた時に、私たちは次のステージに行ける。当然ながらプラットフォームという事業はエンドユーザーに対してだけにとどまらず、供給側の人たちに対しても付加価値を提供することが重要です。その点、ラクスルのビジネスでは原価が継続的に低減しています。ボリュームを効かせたということもさることながら、やはり提携業者と親密な関係を構築して、ともに生産性の改善に取り組んできたことが奏功しているわけです。まさに相乗効果でお互いにアイディアが膨らんでいき、分かち合うパイも大きくなっていくというWinWinの関係が提携業者との間で築かれています。