この連載について
創業40年近い、老舗IT企業であるアドビが、猛烈な勢いで「再成長」している。世界のクリエイターを熱狂させ、マーケティングの世界でも強さを見せる、この企業の爆走の背景には、5年前の抜本改革があった。その最前線をレポートする。
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Adobe provides content creation, document management, and digital marketing and advertising software and services to creative professionals and marketers for creating, managing, delivering, measuring, optimizing and engaging with compelling content multiple operating systems, devices and media.
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その熱く語り出した様子には正直感じ入るものがありました。
CEOのナラヤン氏の取材は今回、タイミングが急遽ずれてしまいかないませんでしたが、絶対に話を聞いてみたいテック企業のトップの一人です。
アートとサイエンスの融合、これをどこまで見据えて、ビジネスモデルに手を打っていたのか、興味はますます深まります。
本当にその通りだと思う。そして
“世界を見れば、一対一の対面で体験を提供することが日本ほど優れた国はあまりありませんが、デジタル体験でいえば、日本より優れている国はあります。”
これもその通りというか、柔らかく言ってくれてるけど、デジタル体験ではすでに日本は世界の後進国だ。
今からイチから作ろうとするのではなく、それこそAdobeやその他のいくつかのグローバル企業が既に作ってくれている仕組みにうまく乗っていくのが大事。真摯にもうあるものは学び受け入れることだと思っている。
クリエイティビティは別のところで発揮すればいい。今から二次方程式の解の公式を作ろうとする必要はないのだ。
サイエンスでは、データの活用が核。現在は、バッチ処理のCRMやERPではなく、リアルタイムのアドバイスやリコメンド、誘導が求められています。そのベースにあるのがデータの活用、つまりサイエンスというわけです。
リアルタイムを0.1秒の反応という表現をしていますが、自動運転車の画像認識などでは0.0001秒であったりします。画像認識はAdobeの得意とする分野かもしれません。
その精度を上げるためには、オープン化が欠かせない。オープン化すればデータがたまる。他者との協業でスピードを上げる、という戦略ですね。進化し続けるAdobeの姿を垣間見ました。
確かにAdobeのビジョンは素晴らしいと思います。ただし、Googleアナリティクスと他のGoogle製品との連携も強力な進化を遂げています。マーケティングでの本格的な成果は対Googleがある以上楽観できないですね。
それにしても、GoogleもAdobeもサイト解析ツールとその他製品のインテグレーションにはずいぶん時間がかかりました。
コンテンツが顧客体験の出発点となり、データでそれを強化・最適化していく。これを常に繰り返していく中で新たなデータがたまっていきます。アートとサイエンスの融合により、これらはAdobe Senseiの技術として学習材料となり、クラウドをまたいで提供出来るのは、ほんと凄い構造だなと改めて感じてます。
余談ですがインタビューを読んで確かに、2008年ごろFlash(RIA)の計測については非常に力を入れており、分析のメソッドなども揃っていた事を思い出しました。
買収当時は首をかしげていた人がいたということが、逆にどれだけビジョンをもって未来を見通して実現したかというナラヤンCEOの強さを示すと思う。
アートだけ、データだけではなく、アートとデータの両輪。両輪があるから勘だけとか数字主義にならずに、目的に向かって再現可能な形で向かっているかのサイクルが回せる。
そして、もう1個印象的なのが顧客エンゲージメントについて「0.1秒単位」という言葉。だからこそ体験が重要で、体験はアートというか感情ドリブン。
だけど、短期を気にし過ぎると、中長期的な体験はおろそかになる。体験で感情を引き起こし、それを数字で検証し、だけど数字だけにならないように意図した体験・感情に沿ったかを合わせてみる。
そんな世界が実現されてきていると思うと、ただただスゴイ。
データがサイエンスって置き換えてるんですねー。
たしかに、デジタルマーケティングのウェブ解析企業のオムニチュアとAdobeは一見関係ないように思えますけど、作ったコンテンツに対する顧客体験の反応をデータで可視化し、そのデータをもとにコンテンツをブラッシュアップしていく、というのはアートとサイエンスの融合と捉えられますね。
やっぱりビジネスは世の中に対してどんなメッセージを打ち出したいかが明確にあると、強いですねー。
B2CでもB2Bでも何かを購入する、意思決定するのは「人」です。人工知能のサポートを受けながら、「今ここ」の人の感情に寄り添う体験を提供することが今後とても大切な視点になっていきます。顧客視点、というのは簡単ですが、一人ひとりにさりげなく情報提供し、進んで欲しい道を(無意識に)選んでもらうようなシンプルでシームレスな体験を提供できる仕組みづくりをご支援したいですし、イチ生活者としてもとても期待しています。