スペイン最大手通信事業者が立ち上げたイノベーションラボ「アルファ」
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大企業のイノベーションラボ設立の動きが止まらない。特にこの記事にもテレフォニカのような通信業、そして製造業、金融業など既存ビジネスが急速に刷新されている業界で活発だ。
最近のイノベーションラボのファシリティ面の傾向はこのあたり。
・人材プールである「スタートアップ都市」に設置(自社拠点と離れた場所)
・綺麗に仕上げない「作りかけ」の雰囲気
・実験から展示まで「ワンストップ」でできる環境
・自分で空間を再編集/のっとれる「ハッカブル」な環境少しわかりにくかったのでまとめてみる。
まず、登場する会社とラボの名前は以下の通り。
①アルファベット社のイノベーションラボ「X」
②テレフォニカ社のイノベーションラボ「アルファ」
前者はGoogleを運営するプラットフォーマーであり、後者はスペインの大手通信事業者である。
で、今回の主役は②のテレフォニカ社の「アルファ」。
彼らは、アルファベット社という巨大企業に対抗するため、ムーンショット(困難だが、実現によって大きなインパクトがもたらされる、壮大な挑戦)的な研究をしている。
こうした挑戦は、通信事業業界のなかでは珍しいようだ。
そして、この「アルファ」が開発したもので最も有望なのが、アルコール依存症や身体醜形障害の治療アプリである。
「画像を使った治療やQ&Aを組み合わせた治療が受けられる。」というサービスだ。
ただ、テレフォニカ社は今まで多くのことにチャレンジし、失敗してきてもいる。
今回は如何に…。「通信事業者が巨大テクノロジー企業と革新を競い合うのは、非常に難しい」
私もそうなのかなぁと思っていて、たぶんそれはインフラ事業者とプラットフォーマーとの業態の違いが一因かもしれません。前者はピラミッド型のビジネスモデルになりやすいが、後者はディベロッパーと対等に共存共栄するエコシステムを構築できる。
今はフラットなパートナーシップを組める方が共創的なイノベーションが起きやすくなっている。だから研究所を作ってもインフラ事業のヒエラルキーができやすい業態そのものがイノベーションを起こしにくくするので、事業化フェーズが非常に難しいのかなぁと考えています。