【村田製作所】自動車で急増する電子部品、隣り合わせの設備急増リスク
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縦に伸ばすのは村田製作所の工場の特徴①②だが、最近発表されたコンデンサー原料増産用生産棟は、地上5階地下1階③④。工場を、地上で上に伸ばすだけでは足りず、遂に地下にも伸ばし始めた。それだけ需要が旺盛で供給が間に合わないという事。ここまで来ると、供給責任果たすのも大変。
①https://newspicks.com/news/1575633
②https://newspicks.com/news/1665580
③https://newspicks.com/news/3387064
④https://newspicks.com/news/3385967下記部分についての解説。
『村田は自動車メーカーの顧客に対し、スマホ向けに供給している体積の小さなMLCCの採用を働き掛けて、現状の設備で物量を確保しようとしているが、自動車メーカー側にとっては設計変更につながることから、部品の切り替えには時間がかかるとみられる。』
セラミックコンデンサー(MLCC)は、色々なサイズ・特性がある。
ものすごくシンプルには、練って焼いて作られるが、同じような特性を小さいサイズで作れれば、原料や焼く面積は一緒でも、より多くのコンデンサを作れる。
電子機器では小さい面積に多く搭載するために、サイズが小さいものが好まれる。一方で、自動車は相対的にスペースがあるので、そこのニーズは相対的に小さい。
あとは、小さく作ることも簡単ではない。それらのバランスで生産量、コスト、価格が決まっていく。
なお、増産計画を発表している(Nakanoさんがリンクも張ってくださっている、有難う御座います!)。
部品価格は下がるのが当たり前の世界で、上がっているときが大体ピーク。ただ下がっているときは経営が厳しく投資資金もねん出しにくい。そのなかで元々高収益だから、厳しい時にキャパを抱えていても利益を上げられ、キャパがあるから供給責任を果たせるゆえに顧客信頼を勝ち取るというのが、電子部品・材料のトップ企業の常勝パターン。ウエハの信越も同様。設備増産で歩留りが悪くなると問題になるので、部品供給側も大変ですね。
一方で、村田製作所のMLCCを必要としているのは当然自動車やスマホだけじゃなく、リードタイムの長期化や部品サイズの縮小化は各メーカーの設計や生産で負担になっています。
村田積セラの代替品として太陽誘電やTDKを検討するメーカーも多くて、恐らくどの供給元も四苦八苦しているような状況ですね。
とは言え高度な技術が無いと新規参入なんて難しい業界。
これからどうなるのか注目しています。