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著名な素晴らしい方々のコメント、NPのオリジナル記事のようですので、少し心苦しいですが、補足させてください。

記事では「エビデンス」という言葉が少し乱用されてしまっているように感じます。エビデンスがある、ない、ではなくて、その質まで考えることが、とても大切です。実験が行われれば、なんでも「エビデンスがある」ことにはなります。でもだからといって目の前の人にその結果が当てはめられる確率が高いわけではないのです。

どんな質のどんな研究がどんな数のどんな対象に行われたか。そして同様の研究が他にどのぐらい行われているか。その違いにより、一言で「エビデンス」と言っても天と地ほどの差があります。研究をされたことも結果を出されたことも、全てとても素晴らしいことです。しかし、それを目の前の人に、読者の方に当てはめられるかどうかは全く別問題。残念ながら、基礎研究の結果は、そこにたどり着くのに、まだだいぶ距離があります。そこからまた次の研究、さらに次の研究とつながって、やっと皆様のもとに安全にたどり着くのです。

そんなことをしっかり理解した上で、これまで行われてきた研究結果をかき集めて、丁寧に吟味して、その人にとって何が最適かを考える、それがエビデンスに基づいた医療だと考えています。
新しく発見された乳酸菌について、堀江さんと東大名誉教授の関水さんとの対談です。

研究のきっかけは10年前、昆虫のカイコの自然免疫が人間と共通していると発見され、それなら人間に役立つ食品を作れるのではないかと考えたことでした。

毎日乳酸菌飲料は飲んでいますが、これから年末の繁忙期に向けて、インフルエンザには絶対に感染したくない私にとって、免疫力が活性化する可能性が高い乳酸菌があるなら積極的に摂り入れたい!

かつて、高専で生物や微生物を専攻していた私にとって、とても楽しい取材でした。
カイコの研究自体は興味深いですよ!
カイコの『11/19-B1乳酸菌の強みは、免疫活性が高いというはっきりとしたエビデンスがあること。』という元論文は、こちらかな。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ddt/10/1/10_2016.01022/_article

関水先生のゲノム創薬研究所のページはこちら。
http://genome-pharm.jp/index.html


薬系の研究開発では、「エビデンス」と呼んでいるものにも大きく三段階あります。
①試験管で、模擬的に試験して、効果を証明
②実験動物で試験して、効果を証明
③ヒトで試験して、効果を証明

関水先生らは、おそらく、実験動物としてのカイコが、人と似た機構を有する、という知見と、カイコで効果があった、という②の研究結果から「エビデンス」という言葉をチョイスされているものと考えます。
(ざっと見た限り、ヒトで試験した、という結果は業績のページからは見つからなかった。ここ、すごい大事なところなので、認識に誤りがあったら、ご指摘いただきたいです。)

②と③の間には、違いがあって、何だかんだ言っても、例えばお猿さんとヒトは違う部分があるし、あとは、効果が得られるのに必要な量の検証も、ほかの動物だと難しいところがあります。

だから、記事中も、すごく微妙な表現に気を遣われながら、エビデンスについてお話されている印象を受けました。


食に関する大きな方針は、僕は堀江さんと同じで、ここには強く共感するから、この記事も応援はしているのですが…
『そんなことよりも、美味しいものを好きに食べて、ストレスのない食生活をするほうがよっぽどいいんじゃないかな。』

追記
あ、出遅れた。すでに色んな方が「エビデンス」についてコメントそれていますね。
日本における養蚕業の歴史は古く、弥生時代には中国から伝来していたと言われる。その後は独自の発展を遂げ、明治期には近代化の礎となる基盤産業の一つとなった。日露戦争の勝利は、絹糸輸出による外貨獲得によって購入された軍艦などの兵器によってもたらされたとも言われており、日本にとって重要な産業。明治以後、毎年5月に皇后陛下が「御養蚕始の儀」を行なっているのもその表れだろう。

従って、当然蚕研究の歴史も深いものがあり、東大の蚕研究室(1893年の帝國大學農科大學動物學・昆蟲學・養蠶學第二講座に始まり、現在では国立大学法人東京大学大学院農学生命科学研究科生産・環境生物学専攻資源創成生物学大講座昆虫遺伝専攻分野で、126年の歴史がある)には、歴代の教授の写真が飾られており、その予算はある種のアンタッチャブルになっているという話を聞いたことがあります。

http://papilio.ab.a.u-tokyo.ac.jp/igb/ja/profile2.html


さて、この乳酸菌がどうかといえば、他の方もコメントされているように人間に対するエビデンスが示されているわけではないのでなんとも言えませんね。

カイコガは家畜化され野生回帰能力を失った唯一の動物で、重くなり過ぎて自力で飛べず逃げないので飼育管理が楽な虫。桑の葉はカルシウムが豊富で、シルクワームも食用としても優秀で、コオロギやミールワームより栄養価が高いですが、日本では直接の食用は一部で、家畜飼料として使われてきたようです。

ちなみに私はここ2年ほど甘酒にハマっています。今では冷蔵庫に常備していないと落ち着かないほど。
個人的には“う〜ん”な記事。
エビデンス付きと言っているが、そのエビデンスはあくまでカイコによる実験結果のみのようです。
この記事は商品ではなく、成分としての乳酸菌をPRしているだけなので、景表法や薬機法に触れる事はないので問題ありません。
仮に商品広告の場合、景表法においてエビデンスとして認められるのはヒト臨床試験のみです。二重盲検法で査読付き論文として論文雑誌に掲載されているレベルでないといけません。
そう考えると、この乳酸菌は現状ではエビデンスと言えるレベルではないと思う。早めにヒト臨床試験を行う事をおすすめしたい。

ちなみに乳酸菌の多くは何かしら免疫を活性化する効果があります。乳酸菌が腸の絨毛に接触することで、刺激になり、免疫を活性化するそうです。その時、乳酸菌は生きていても死んでいても関係なく、場合によっては死んでいる方が免疫を活性化させる場合もあるようです。
今年からカイコのいる暮らし「シルクライフ」を実践しています。
単にペットとしてカイコを飼っているだけですがw
しかし、明治時代は外貨獲得NO1産品がシルクでしたし、トヨタも紡績工場からスタートしたのは有名な話。
私が暮らす多摩地域は一大養蚕地帯で、昭和30年代まではみんなカイコと一緒に暮らしていたんですね。
東京農工大も元の名は「東京蚕糸高等学校」でした。
産業史としても民俗史としても生命科学としても実に奥深い養蚕をもう一度社会的に楽しく便利に復活できないかと考えて、まずは実践しています。
いま2代目が徐々に繭を作っている最中ですが、テキトー飼育なのでずいぶんばらつきがあります。
しかし毎日観察して、桑の葉をとってきてとやっているととにかく感動します。
皆さまご指摘のとおり、エビデンスの詳細が不明なのでなんとも言えませんね。もちろん腸内細菌叢が人体にも大きな影響を与えてるのは間違いないと思いますが。

例えば乳酸菌で風邪が減ったみたいなのも見ますが、半年の間に健康な人数十人見たくらいでそんなに変わります??ほとんど風邪ひかないでしょうし、20-30%くらい風邪ひいたことになってたりする時点でなんだかよくわからなくなっちゃいます。風邪って診断も案外難しいですし。

ダメ出ししたいわけじゃないですが、東大病院の看護師って公務員orみなし公務員じゃないんですかね??自分の大学の元教授が開発に関わった商品を患者相手に勧めるのは、どうなんでしょう??美味しいというおススメならまだしも、免疫力云々はかなりまずくないですかね??別にその辺詳しくないのでわかりませんが。医療者がそういったものを平然と勧めることには違和感あります。
カイコと人間の免疫機構が似てるというのにはびっくり。うちも3年間カイコを飼いましたが、本当に不思議な虫でした。乳酸菌や色々な研究に貢献しているのですね。
うちの地元はかつては養蚕が盛んな地域で、おカイコ様って読んでましたね。自分の家は生まれたときには辞めてましたが、母の実家でやってたのは見てました。蚕室、って当たり前のようにいろんな家にあったけど、今から考えると文化ですね