【解説】東工大、日本初の「授業料値上げ」が意味すること

2018/9/15

授業料「日本一」の国立大

日本の国立大学の学費についてご存知だろうか。
あまり知られていないが、現在、日本の国立大学の学費(学部生)は、どの大学でも年額53万5800円となっている。東京大学も京都大学も、定員割れが迫って苦しんでいる地方の国立大学でも、例外なくなのである。
なぜかといえば、文部科学省が省令で、国立大の授業料標準額を設定していることに、日本中の大学が準拠してきたからだ。
だが、9月13日に、この「横並び」を打破する動きが起きた。
東京工業大学が、13日に2019年度以降に入学する学生の授業料の値上げを発表したのだ。これまで標準額に沿った53万5800円だったのを、63万5400円に値上げするという。約10万円もの引き上げということになる。