米アマゾンの商品検索でスポンサープロダクトの表示が増えているとの指摘
コメント
注目のコメント
興味深い動き。
Amazonの主軸を小売業と見た場合、一般的に広告表示は顧客の知覚・行動にとってのノイズになる。商品購入の離脱要因になるかもしれないし、下手をすれば顧客自体を失う可能性もある。にもかかわらず広告表示が増えつつあるのであれば、Amazonが(地域やセグメントによって)次のステージに入りつつあることを示しているのかもしれない。
顧客を集め市場シェアを高めるステージにおいては、顧客の購買体験を高め続けることがKSF(成功要因)になる。ここでは顧客体験の毀損は命取りになる。ところが一定のシェアを達成し、顧客のロイヤリティが高まって囲い込みが固まれば、売り手はもう少し野心的な各種施策を試せるようになる。それは時には価格の値上げであり、また時には本記事にあるような他の収益化施策の追加だろう。
まだまだ成長&シェア拡大を追求するAmazonにとって、当面は広告表示(スポンサープロダクト表示)は特定の地域/セグメント/ユーザーで実験的に試されるのかもしれない。ただ、Web検索におけるGoogleと同様に「代替手段がない」くらいの力関係が確立して以降は、おそらくもっとアグレッシブな施策も登場し始めるのだろう。そうした動きが顧客離反につながるのか、収益増につながるのかは、Amazon側が各種KPIを見ながら日々議論・検討しているものと思われる。
顧客からの「依存」を勝ち取った企業は強い、と改めて考えさせられる。Amazonのオーガニックな検索での並び順はコンバージョンが大きな要素と聞く。広告を買いコンバージョンを高め、さらに上位を狙う、また広告を辞めた後も効果は継続するので(だんだん落ちて来るみたいだが)、広告を買ううまいサイクルが回っている。
この動きはネットショッピングはアマゾンに決定していると裏付けることになる。逆にグーグルは的確な情報をだし、スポンサー広告が減っていくのではないか。
逆転の動きかな。