「ゲノム編集」注目の特許争い 裁判所が判断 アメリカ
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カリフォルニア大学のジェニファー・ダウドナ教授らのチームがクリスパー・キャス9によるゲノム編集の基本原理を最初に示したことは誰もが認めるところですが、人を含む真核生物でも使えることを示したのはブロード研究所の方が先だった、というのが裁判所の判断です。
長期化の様相を呈していたカリフォルニア大学vsブロード研究所の特許紛争もいよいよこれで決着が着くのかも(まだカリフォルニア大学側の上訴があるかもしれないので予断を許しませんが)。教育機関同士の特許紛争がこれだけ泥沼化するのは米国でも珍しいようです。
一方、ゲノム編集技術は日進月歩で改良されつつあり、すでにDNAの二本鎖を切らずに1文字を書き換える技術も確立されています。将来的にこの特許の重要性は薄れていく、ということもあるかもしれません。
時期が時期なのでノーベル賞の行方も気になりますね。ブロード研のフェン・ジャン博士が3人目に入るという可能性もなきにしもあらず。「基本的な仕組みを開発した研究者ではなく、最初にヒトの細胞に応用した研究者の側に」というより、「基本的な仕組みを開発した研究者『だけ』ではなく、最初にヒトの細胞に応用した研究者の側に『も』特許がある」ということではないでしょうか・・・。
CAFCの一次情報(↓)や、
http://www.cafc.uscourts.gov/sites/default/files/opinions-orders/17-1907.Opinion.9-10-2018.pdf
英文記事(例えば↓)をご参照ください。
https://www.jdsupra.com/legalnews/federal-circuit-affirms-ptab-decision-23168/