建物全体がバッテリーになる「コンクリート蓄電器」が爆誕! エネルギー問題に画期的解決法
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注目のコメント
誰の研究かと思ったらランカスター大学(英)のMohamed Saafi教授チームでしたか。
コンクリートにニンジンなどの根菜由来の繊維を混ぜて補強したり(①)、発想がすごい。
カリウムイオン電池をコンクリートでやっちゃおうという発想だと思うけど、正直ホンマかいなという印象。
科学的なことに関しては②の英記事の方がやや詳しいかも。
フライアッシュ(石炭火力発電所から排出される産業副産物)と水酸化カリウム溶液を使うようだけど、セメント硬化体がどうなっているのか気になるところ。
原著論文は10月発刊のComposite Structuresに掲載されるようなので(③)、次回の磁石リート対談が某場サロンにでももっていこうかな。
②の記事によると、導電率を測定することによってひび割れ等の異常も検知できるようだけど、これは従来の電気化学的検査・補修や自己修復コンクリート技術とも似通っている部分があると思う。
ちょうど昨日、別記事(④)でもコメントしたけど、いわゆるZEBよりも先のステージとして、将来の建築物はエネルギーを創出するような機能を持つかもしれませんね。
まだまだ夢物語の域は出てない感覚があるけども、こういうビジョンは大事にしたいものです。
【①ニンジンやテンサイの繊維から抽出したナノプレートレットでコンクリートの強度が跳ね上がる】
https://newspicks.com/news/3117541
【②Smart cement mixture turns buildings into batteries】
https://www.theengineer.co.uk/concrete-smart-cement-batteries/
【③Inherently multifunctional geopolymeric cementitious composite as electrical energy storage and self-sensing structural material】
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0263822318312431
【④インドの首都 高層タワーで汚染スモッグ対策】
https://newspicks.com/news/3301611カリウムをコンクリートに入れて蓄電池、正確にはコンクリートを電解液にしてしまおうって発想は悪くないですけど。
建設時構造をどうするのか(どうやって電極を配置して電池の形に持っていくか)相当難しいですね。何十年先の話ならアリかも。
単にエネルギーとして貯めておくだけなら、蓄熱が1番簡単で今でもできる技術なんですけどね。
何年か猶予があるなら、ゼーベック効果による熱から電力に変換する技術を磨いて、高効率蓄電池とする。
コンクリート躯体は太陽光でも外気温でも蓄熱できる。
コレもナシじゃないでしょ?リチウムイオンの代わりにカリウムイオンを使って、金属酸化物や炭素系材料の代わりにコンクリートの結晶構造内をインターカレーションさせる発想でしょうか。
イオンの移動は建材中となるので、固体電解質になりますね。つまり全固体電池。またリチウムもカリウムも一価のイオンなので非ポリアニオン系ということになりますでしょうか。
テスラがパワーウォールという定置用電池を出していますが、車載用の円筒形のセルを流用して壁の形にパックしてますが、これはセルを大量生産してコストを下げる目的。リチウムイオンですね。
また定置用は他にレドックスフロー系のフォードが発明し、日本ガイシが商用化しているNASがありますが、壁や建材の形にするのは難しいでしょう。
この研究のような電池では、エネルギー・ハーベスティングのような低容量の電気を建材内の一部で蓄電することは出来るかもしれませんね。